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「お前、休憩行くの早くね?」
「さぼり」
「潔いな」
「ジン、それ来週までのやつじゃん。明日までのそっち」
「え?!」
俺一昨日からずっとこっちやってたんだけど!!って嘆いてるジンを横目に、
私は私でマキさんに頼まれてる資料を作る。
「なあA!手伝って!」
「やだ」
「まじで終わんないってこれ!」
「ジン、なんでもAに頼むのやめなよ」
「だってアキに頼んでもやってくれないじゃん」
「あー、私がなんだかんだ手伝うってバレてる」
「お願い!今度なんか奢る!」
渋々、ほんとに渋々、
まあ今日は自分の仕事に余裕があったから、
ジンの手元にある紙の束を半分受け取る。
「Aそんなやつの仕事手伝うなよ〜」
「女にやらせるとかまじその男ないわ〜〜!」
「俺のAを都合よく使いやがって!」
「Aも誰にでも優しくすんなって!」
って、相変わらず優太はうるさい。
とうとうジンの頭に座って、
ジンをシャー!って威嚇してる。
やばい、面白い。
「あー、まじかよ、これ今日帰れないじゃん」
「悪いけど私は定時で帰りまーす」
「え?!マジで言ってる?」
「当たり前」
「なんで?」
なんでって、それはまあ、
家に帰らないと優太と会話ができないし、
いつまで優太と一緒にいられるかもわかんないし、
帰る気満々。
「ええー、ねえこれひとりじゃ無理だって!」
「文句言ってないでさっさとやりなよ」
「ねえお願い!なんで帰らなきゃいけないのさ!」
「逆になんで残んなきゃいけないのさ」
私はパソコンを見ながら会話してるけど、ジンは完璧に私に体を向けてお願いモードに入ってる。
これじゃ埒が明かないから、
「半分は今日中に終わらせてあげるからあとは知らない」
って、自分でも相当馬鹿なこと言ったなって思ったけど、
ジンが可哀想だから結局頑張ることにした。
「まじで?サンキュー!今度絶対お礼するから」
「うん、当たり前」
まだジンに文句言ってる優太を若干気にしながらも、
お昼を食べ忘れるくらいの集中力で、
なんとか夕方までに終わらせることが出来た。
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涼杜兄妹(プロフ) - 岸くんの小説初読みがとても素晴らしい作品で、2人だけの結婚式のところめっちゃ泣きました。今後平野くんでどうなるのか楽しみです!応援しています! (2019年4月26日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - はじめまして。読んでいると自分がこの作品の中に入り込んでいくようなもので、岸さんの設定もあり、何度か涙してしまう部分がありました。平野さんとの本編がとても楽しみです。ひとつのドラマのように見れたこの作品がとても好きです。 (2019年4月6日 5時) (レス) id: e8afa57bf5 (このIDを非表示/違反報告)
S(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。本編があるなんて楽しみです。 (2019年4月1日 2時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - めっちゃめっちゃ本編楽しみです!私は岸くんが一番すきなので、岸くんの話を読めてホントに良かったです!更新頑張って下さい♪心から応援してます!!! (2019年3月31日 23時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
光彩 - 初めまして。岸くん押しなので気になり読ませていただきました。すごく面白かったです。岸くんが消えてしまってさみしいですが、彼の願い通りヒロインと紫耀くんが幸せになれたら嬉しいです。本編も楽しみにしています。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: 44ed791076 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベリナ | 作成日時:2019年3月4日 18時