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素直に非常階段へ指定の時間に向かうと


ほんの少ししてから平野紫耀がやってきた。








「何?」


「一応用があったんだけどなんなん、その顔」


「は?」


「やっぱり昨日男と会ってたんだ」








そもそも彼氏いるのに男と飲みに行ってベロベロなるってどうなん、って


平野紫耀に言われたくないわ、って



あんたに何がわかるのよ、って思ったけど。






ぐっと堪える。









「別に、そんなんじゃない」


「へえ、じゃあ彼氏おらんのや」


「悪い?」


「別に。俺もいないし」


「どうでもいいけど」


「じゃあそのひっどい顔はなんなん?」








デリカシーの欠けらも無い。


なんなん、って言われても。


なりたくてなったわけじゃないし、



理由を話すつもりもない。









「関係ないでしょ」


「忘れられない男がいるとか?」


「なんでそんなに詮索してくるの」


「俺こんなに自分に興味持たれないの初めて」


「あっそう」









グイッて、肩を引き寄せられ顔が近づく。









「なっ、何すんの?!」


「そんな余裕ぶられると腹立つんやけど?」


「は?何が?離してよ」


「嫌やって」


「なんなのほんとにっ」


「俺の目、見てよ」








ここで見なかったら、逃げてるみたいで。


なんか負けたみたいだから。



吸い込まれるように顔を上げた。





思っていたよりさらに近い距離にたじろぐ。









「俺Aちゃんならいつでも抱いたるけど」


「はっ?!」


「体だけならいつでも慰めたる」









そう言って


私の顎を力強く掴んで、





そのまま、抵抗も虚しく唇が重なった。






必死で厚い胸板を押したり、


体をよじったりするも、逃れられなくて。




頭がぼわぁ、と熱くなる。









「最低......!」









口が解放された時には、


息も上がってて、顔が熱くて、というか身体中熱くて。



目が潤むのが自分でもわかった。









「ふは、じゃあ、そのやらしー顔なんとかしてから戻ってきてな」









そんなむかつく一言を残されて、



私は置き去りにされた。









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涼杜兄妹(プロフ) - 岸くんの小説初読みがとても素晴らしい作品で、2人だけの結婚式のところめっちゃ泣きました。今後平野くんでどうなるのか楽しみです!応援しています! (2019年4月26日 23時) (レス) id: 400e48a6ce (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - はじめまして。読んでいると自分がこの作品の中に入り込んでいくようなもので、岸さんの設定もあり、何度か涙してしまう部分がありました。平野さんとの本編がとても楽しみです。ひとつのドラマのように見れたこの作品がとても好きです。 (2019年4月6日 5時) (レス) id: e8afa57bf5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 初めまして。楽しく読ませていただきました。本編があるなんて楽しみです。 (2019年4月1日 2時) (レス) id: 123949a422 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - めっちゃめっちゃ本編楽しみです!私は岸くんが一番すきなので、岸くんの話を読めてホントに良かったです!更新頑張って下さい♪心から応援してます!!! (2019年3月31日 23時) (レス) id: 36d39b543c (このIDを非表示/違反報告)
光彩 - 初めまして。岸くん押しなので気になり読ませていただきました。すごく面白かったです。岸くんが消えてしまってさみしいですが、彼の願い通りヒロインと紫耀くんが幸せになれたら嬉しいです。本編も楽しみにしています。 (2019年3月30日 20時) (レス) id: 44ed791076 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ベリナ | 作成日時:2019年3月4日 18時

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