はち ページ8
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成人式の会場まで、親に車で送ってもらって、動きにくい振袖をきて会場に入れば、振り袖姿の同級生が沢山いて、鮮やかな色合いに目が奪われた。
「あ、A−!!」
「…うるさい。」
いつもよりも小さな歩幅で友達のところへと行けば、懐かしい顔が沢山そろってた。
「顔変わらんね。」
「…童顔ですけど何か。」
開口一番、なんてことを。ケンカ売られてるのかな?
「A、受付した?」
「まだ。どこ?」
家に届いていたはがきを片手にひらひらと揺らせば、あっちとやけに人の多い場所を指さされる。…あそこに行くのやだなぁ。
「生徒会長とか、生徒会のメンバーが受付してるよ。」
「…行ってくる。」
スーツの集団多いな。
男子固まってきたのかな。…仲いいなあなんて見れば、ばちり目が合ったのはセンラ。
…人が多いから、センラがいるの気付かなかった。
「あ、久しぶりじゃん。」
「…やっほ。」
センラの隣に立つ同級生とたわいもない会話をする。…センラの方、見れないなぁ。
「女子の受付あっちだって。」
「そなの?ありがと。」
持ってるはがきと一緒に手を振って、懐かしい友達と顔を合わせて受付を終わらせた。
…早速、会っちゃった。
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作者名:蒼 | 作成日時:2020年2月3日 1時