どれほど探したと。 ページ18
あ「VIPルーム？私が？」
店員「は、はい！ご案内致します！」
その店員は理由も話さず私を奥の部屋へ押し込むと、そそくさと逃げ帰っていった。
大きな部屋にぽつんと1人取り残される私。
‥‥いやぁ少々感情が昂ぶりすぎたかな？
でもどうしてVIPルームなんかに‥。
不思議に思って振り返ったとたん、
あ「っっ！？！？」
堅くて大きな手で勢いよく顎を掴まれ、そのまま無理矢理口づけされた。
分厚い舌を唇の隙間からねじ込まれ、息が続かない。
あ「‥っん‥っはぁ‥」
苦しい、苦しいと、誰かも分からない人物の胸板を殴ったが当然、びくともしない。
両手を抑えられているせいで能力も使えない。
あ「っ！！」
？「ッ」
ガリッ
残る僅かな力で相手の舌を噛んでやったらやっと解放された。
けれど今まで感じたことのないようなものが込み上げてきて、膝から崩れ落ちる。
あ「っは‥はぁ‥‥」
？「‥‥。」
目の前に映るコートの裾でやはり、と頭をあげると、その人物と目が合った。
あ「‥久々の再会ついでになにしてくれちゃってんの
クロコダイル。」
クロ「クハハ。意外とタフじゃねーか、噛み付く力があったとはな。」
そう言うと彼は口元の血をなぜか満足げに拭った。
そして私をジロリと睨んでくる。
クロ「‥‥お前がいなくなったあの日から、俺たちがどうなったかなんてお前は考えてもみなかったんだろうな。」
あ「‥？何のこと？」
クロ「‥‥まぁいい。ひとまずこれで‥。」
クロコダイルはコツコツ、と音を鳴らして私に近づくと、私の顎を掬った。
クロ「お前は俺のもんだ、A。」
彼の不敵な笑みとそのギラギラとした目を見て、私ははたと気づいた。
‥私は知らぬ間に、『彼ら』を傷つけてしまっていたのか、と。
エースの時よりも重く、どろりと押し寄せてくる。
同じ過ちを繰り返して‥
私はクズだ。
パンッ！！！
あ「イフイフ！！！」
クロ「っ！？」
クロコダイルの手が離れたその一瞬を狙って
目にも止まらぬ早さで手を合わせる。
取り敢えず逃げよう。
最後に映ったクロコダイルの顔は、何故か今にも泣きそうで、苦しそうに私になにかを叫んでいるように見えた。
愛してる。
なんて。
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ツバキ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！ほんとすごくタイプで一気見しちゃいましたさいこうです！連載頑張ってください！！応援してます！！ (3月19日 1時) (
レス) @page26 id: b2e58f839d (このIDを非表示/違反報告)
雨雲(プロフ) - URANさん» ぐっ‥！！嬉しいです‥！！更新頻度上げられるよう尽力します‥。コメントありがとうございます！！ (2022年11月8日 19時) (レス) @page24 id: 2514f1a48a (このIDを非表示/違反報告)
URAN - この小説マジで好き！！続きとても楽しみにしてます。くれぐれもお体に気をつけて下さい、更新待ってます！！ (2022年11月5日 13時) (レス) @page22 id: 38df0baeed (このIDを非表示/違反報告)
雨雲(プロフ) - コメントありがとうございます！お待たせいたしました、今日から復活します。主人公ガチ勢なんて言っていただいて主人公も幸せ者ですね‥😌素敵なコメントありがとうございます！ (2022年10月20日 13時) (レス) id: 2514f1a48a (このIDを非表示/違反報告)
由羅 - 更新難しそうですけどお体に気をつけて頑張ってクダサイ、 主人公ガチ勢です‼︎‼︎ 一話上がったら飛んでやってきます‼️‼︎ 更新待ってます (2022年10月17日 14時) (レス) @page21 id: cde05b7b30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨雲 | 作者ホームページ：hagabekhof・anko 112we
作成日時：2022年7月15日 11時
