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「次が最終問題です」
ふくらさんの声で整理された得点状況は、私と問が2点。あさぬまさん、乾さん、直井さんが1点。次の問題に正解した人は問答無用で勝ちとなる。
「いや〜優勝したいですね〜」
天真爛漫な笑みを浮かべながら、問がボタンに手を掛けた。演者慣れしていない私とあさぬまさんは、ふたりで目を合わせて曖昧に微笑む。こんなことをしていたら喋れよ、とか叩かれそうだが、まあScholeに上がるのなら心配ないか、とひとり合点してボタンに指を置いた。ソファに座る3人の視線も、もうふくらさんに向いている。
「問題」
ふくらさんが、口を開いた。
「abc the21──」
かちゃ、とボタンを押す音と、ランプの点灯音が同時に響く。──ひゅ、と息を呑んだ。
(嘘、待ってだって、まだ確定してない──)
問題文の続きは『abc the21st』で間違いない。……ただ、それだけでは答えを絞り切れない。あの大会に関わっているメンバーなんてたくさんいる。どんな実績を残したのか──それによって、答えなんて何通りにもなる。
ボタンを押したのは、問だった。
どうしてか余裕のありそうな笑み。細まった目元は、自信ありげに輝いている。ちらり、とこちらを向いた瞳が次の瞬間には前に向き直って、その口が開いた。
「──Aさん！」
静寂が、彼の声が響いた直後の空間を襲った。
最終問題にお決まりの、正誤判定までのタメ。……一度この空気を経験した人ならわかる。
ピンポンピンポンピンポーン
──正解だ。
「abc the21stで準優勝を果たし、QuizKnockではライターとしても活動しているメンバーは誰？」
ふくらさんが問題文を読み上げて、すごっ、と乾さんが目を丸くした。直井さんとあさぬまさんも、えーとかおーとか感嘆の声をあげている。
解答に名前が上がった当事者の私は、ただただびっくりしていた。
「ということで優勝は、問〜」
「やった〜」
緩めの声がふたつ重なる。反射的にぱちぱちと拍手をしながら、私の視線はずっと問の方に注がれていた。
(……やっぱ、強いな。早押しクイズ)
まっすぐで純粋な瞳が、きらきらと輝いている。カメラに向かって手を振るときまで、その光はずっとその目に宿っていた。
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鳩麦こおり(プロフ) - 犬子さん» そう言っていただけて嬉しいです...！ ありがとうございます🥰 Wデートの更新はだいぶ時間がかかると思うんですが、気長にお待ちいただければ幸いです🙇♀️ (2月18日 10時) (
レス) id: 5ea5a9dd22 (このIDを非表示/違反報告)
犬子(プロフ) - 初めまして。年上彼女×mnの組み合わせと主様の表現力に終始ﾆﾔﾆﾔしつつ読ませていただいています！gnちゃんもかわいい…Wデート、拝見できると嬉しいです…。大変尊かったので思わず感想をお送りしましたm(__)m (2月16日 1時) (レス) @page13 id: 7ba156e249 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩麦こおり | 作成日時：2024年2月4日 13時
