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【mn side】
「いっぱい貰ったねぇ」
「今日、東大王の収録だったから」
収録が終わって部屋を出ると、さっきオフィスに到着したらしい言ちゃんと遭遇した。5、6個のラッピングが詰め込まれている紙袋は、同じくたくさんのチョコレートを貰った伊沢さんがくれたらしい。抱えきれなくて大変だった、と苦笑いをする言ちゃんをよそに袋を覗き込む。いいじゃんいっぱい貰えたんだから。
「え、待ってこれめっちゃ美味しいやつじゃん」
「駄目だよ問ちゃんこれ僕が貰ったやつ」
一個欲しいな、の気持ちを込めて言ちゃんを見上げると、彼は唇を尖らせて紙袋を持ち去ってしまった。ちぇ。
「ていうか、問ちゃんはAさんから貰えるじゃん」
まだ会ってないの？ と聞かれて、撮影終わったら行くって言った、と返す。Aさんは今日オフィスには来ないので、あとで会う約束になっていた。
「Aさんくれるかなぁチョコ」
「……逆に貰えなかった方がおかしいと思うけど」
首を捻って苦笑しながら、言ちゃんは椅子に座って頬杖をついた。
「あんだけ問ちゃんのこと好きなAさんが、バレンタインに何もしないはずないでしょ」
「……うーん。まあ、そうだね……」
「──あ、問に言！」
突然名前を呼ばれてぱっと振り返った。僕の視界に入ったのは、セミロングの茶髪と人懐っこそうな笑顔。山森さんだ。
「これ、はい。どうぞ」
紙袋をごそごそやって、山森さんはラッピングされた袋をふたつ、取り出した。
「あ、ありがとうございます」
「ありがとうございまーす」
どういたしまして、と彼女はにっこり笑って、福良さんどこ行ったか知らない？ と首を傾げる。……もしかしてオフィスのみんなに配るのだろうか。凄すぎる。
「さっき収録部屋入ってくの見ましたよ」
今撮影してないんでたぶん入って大丈夫です、と言ちゃんが答えると、彼女はありがとう、と笑みを浮かべてぱたぱたと去っていってしまった。
「……みんなに配るんかな」
「そうじゃない？」
すごいな、この会社100人以上人いるのに。彼女の去っていった方向をぼーっと見つめてから、僕は手元に視線を落とす。手作りらしい、チョコレート色のカップケーキ。
「……てか、問ちゃん」
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鳩麦こおり(プロフ) - 犬子さん» そう言っていただけて嬉しいです...！ ありがとうございます🥰 Wデートの更新はだいぶ時間がかかると思うんですが、気長にお待ちいただければ幸いです🙇♀️ (2月18日 10時) (
レス) id: 5ea5a9dd22 (このIDを非表示/違反報告)
犬子(プロフ) - 初めまして。年上彼女×mnの組み合わせと主様の表現力に終始ﾆﾔﾆﾔしつつ読ませていただいています！gnちゃんもかわいい…Wデート、拝見できると嬉しいです…。大変尊かったので思わず感想をお送りしましたm(__)m (2月16日 1時) (レス) @page13 id: 7ba156e249 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩麦こおり | 作成日時：2024年2月4日 13時
