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【your side】
「あれ、もしかしてQuizKnockのAさんですかー？」
馴染みはない。けれど明らかに聞き覚えのあるぱきりとした声を耳が拾って、私は顔を上げた。
『わ、須貝さん』
「こんなとこでどしたの。人待ち？」
『問待ちです』
さっきトイレ行っちゃって、と私が彼の消えた方向を指差すと、あーそゆこと、と納得したように須貝さんは頷いた。
「じゃデートってことね、なんか邪魔しちゃった？」
『デっ……、いや、別に邪魔ではないですけど』
まだ慣れないデート、という言葉に肩がびくりとして、ほんの少し頰が熱くなった。……あれ、須貝さんって私たちが付き合ってること、知ってたっけ……。
『ていうか、私別にQuizKnockのメンバーではないんですけど……ライター契約、まだしてないし』
「んー、でもAさんはもうメンバーみたいなもんじゃない？ だってほら社内のクイズ大会、問に誘われてからすっかり常連さんじゃん」
この前も調子良かったのに、結局Aさんに負けちゃったしさぁ、と須貝さんが呟いた。
『でも、あの強豪揃いで準優勝は普通にすごいと思いますけど。須貝さんの得意ジャンルってわけでもなさそうでしたし』
彼の茶髪が太陽に照らされるのを見ながら、私は思ったままを口にした。前回の社内大会で、優勝に王手をかけたのは私と須貝さん。結局2問差で私が勝ったけれど、どちらに軍配が上がっていてもおかしくない状況だった。昔の動画を見返したりすると、本当にこの人は努力したんだなぁと手に取るようにわかる。技術も知識も格段にレベルアップしている。……本当に、凄い人だ。
「優勝者に言われるとなんかあれだなぁ……っでも、もっと強くなれるように頑張るわ」
クイ研出身と比べちゃうとまだまだやからねー、と須貝さんは笑った。笑い皺が寄った目元は、動画で見るよりも幾らか幼く見える。
『……あ』
問、と名前が口から零れた。その声を聞いて、須貝さんも私の視線を追う。ちょうど彼が、戻ってきたところだった。
「ほんとだ」
じゃあ俺はそろそろお暇するかな、と須貝さんが立ち上がりかける。──その時、
「Aさん！」
私の名前を呼ぶ、聞き慣れた声が鼓膜を揺らした。
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鳩麦こおり(プロフ) - 犬子さん» そう言っていただけて嬉しいです...！ ありがとうございます🥰 Wデートの更新はだいぶ時間がかかると思うんですが、気長にお待ちいただければ幸いです🙇♀️ (2月18日 10時) (
レス) id: 5ea5a9dd22 (このIDを非表示/違反報告)
犬子(プロフ) - 初めまして。年上彼女×mnの組み合わせと主様の表現力に終始ﾆﾔﾆﾔしつつ読ませていただいています！gnちゃんもかわいい…Wデート、拝見できると嬉しいです…。大変尊かったので思わず感想をお送りしましたm(__)m (2月16日 1時) (レス) @page13 id: 7ba156e249 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鳩麦こおり | 作成日時：2024年2月4日 13時
