【派生作品】梅と蜂【“普通”の高校生になるはずだった】

他クラス！（sideニーナ） ページ4

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私は友達コレクトに他クラスを回ろうと早速A組にきた。端から端までだったから結構疲れて…はないけど賢人来るかなー。ま、来るっしょ！


私はA組の教壇に立ってプレッツェルを掲げた。


「プレッツェル食べる人ー！」


するとたちまち女子も男子も寄ってくる。


「えー！これ新作じゃん！」と手を伸ばす子を「その前にっ！」と静止する。


「食べたいなら私とRAIN交換してよね！」


私が出した携帯にはQRコードが描かれている。


「あっ！おいニーナ、なんでこんな端まで」


「やっぱりきた！この子『蜂須賀賢人』って言うんだけどこの子とも交換したらもう一個あげる！」


すると賢人の方にも群がり始めた。私は上手いこと捌けたけど賢人は人で見えなかった。


「ニーナちゃんっていうんだね！何組？」


「私ねーF組！賢人と一緒！」


そういうとみんなが止まる。


「F組って…特進クラスだよね？」


「違うって！帰国子女とか、そう言う人たちのクラスだって！」


「え、それ、」と私が聞く前に「行くぞニーナ！」と賢人が引っ張り出した。



その後同じことをE組までやっていった。やっぱりお菓子が嫌いな子はいないんだなー。


「やったー！これで３桁！」


「お前のせいで大変な目に遭った…」


「『せいで』じゃないでしょ！『おかげで』でしょー！友達だって増えたし！」


「連絡先が増えただけだろうが。」と言っている賢人のRAINの友達数は60になっていた。


｢よし、皆揃ったね。｣とでっかい声がした。
瞳の色は青で、右目の下に泣き黒子がある。後笑い方が不自然というか、後ろから誰か口角を吊り上げている笑いって言うのかな。多分…男の人だと思う！


｢おはよう、そしてはじめまして！1年F組の諸君。｣


あ、違った。声が高くてすぐわかった。


｢あ、もしかして貴女がこのクラスの担任ですか？｣


｢そうだよ、白川莉久君。｣


｢わわっ、もう名前覚えてるんですか？｣


｢ええ。先生として当然よ！｣


何言ってんだろうこの人。白川莉久『君』って、女の子じゃないの？

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