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#9 着ぐるみでしたか ページ10

.









.









  通りをブラブラ歩くこと数分。









  ちょうどいい路地裏を見つけたの

  で、そこで待ち伏せする事にした

  。









 「さすがに殺すのはまずいな」









  私という吸血鬼はもう、消滅した

  ことになっているから。









  悲しくもなんともないけれど。









  と、向こうから白い生き物が歩い

  てきた。









  [桂さ〜ん]と書いたプラカードを

  持っている。









  私はすれちがったフリをして、振

  り向き様にその生き物に襲いかか

  った。









 「っ?!」








  噛みついた瞬間に違和感を感じて

  、口をゆっくりと放した。









 「、着ぐるみ?」









  なんだ、これじゃあ血は吸えない

  じゃない。








  着ぐるみを剥ぎ取ろうとも思った

  けれど、その間に誰かに見つかっ

  たら面倒なのでやめた。









  バッと飛び退き、横道に入った。









  背後からだから、顔は見られてい

  ない筈。






  通り過ぎるときもうつむいてたし

  。









 「!!」









  早くもターゲット発見。







  こちらに背中を向けている。









  私は素早く走り寄り、今度こそ相

  手の首筋に噛みついた。








?「ぐ、あ、、、」









  うん、普通。









  私は死なない程度で口を放して、

  その人をおぶった。









  ご飯を貰ったら、お礼をしなくて

  は。









  そして私は、帰るべき場所へと歩

  を進めた。

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作者名:花火、風車 | 作成日時:2016年1月23日 22時

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