11 ページ11
「リングが光ってるー!!!」
高光度のライトにより擬似太陽と化したリングではロクに目を開けることのできない状況で、晴は重い蹴りを了平の腹部に叩き込む。
晴は普段からサングラスをしているため自由に動き回ることが可能だが、了平は気配のみで晴を倒さなければならない。
サングラスを渡す事は禁止され、闇雲に拳を振るう了平を容赦無く殴り飛ばせばリングに張られたロープに体を預ける。
「ぐわあぁあ‼︎」
肉が焼ける音がし、了平は重たい音を立てて倒れた。
何百度にも熱せられた鉄線のロープは肉体に大きなダメージを与えた。
「ん〜♡私の完璧な理想の肉体に近付いてきたわ〜。私の思う究極の肉体美とは、朽ち果てた冷たくて動かないか・ら・だ♡」
「…くっふざけるな！」
大きなダメージを負ったにも関わらず、凄まじい速度で晴を殴り飛ばす姿に歓喜する沢田一派だが、VARIAの余裕の表情は崩れない。
「ルッスーリア…本当に遊んでるね」
「当たったんじゃなくて当たりに行ったんだよ」
言葉どおりに空中で軽やかに身を翻した晴は体制を立て直した。
殴り飛ばした感触から晴が空中にいることを確信した了平はいるであろう空間に向かって拳を振るう。
「もらった‼︎」
強力な一撃を放つ了平だが、閉じた目の先では晴が口角を吊り上げ、今まで隠していた左足の膝を了平の拳にぶつけた。
その瞬間、了平の拳は砕け、腕からも血が吹き出した。
「私の左足は鋼鉄が埋め込まれたメタル・ニーなの。もう貴方の拳は使い物にならないわ」
了平を襲う脅威は晴のメタル・ニーだけではなかった。
「やべーのはそれだけじゃねぇぞ。了平の奴ライトの熱にやられて脱水症状が始まってる」
高光度のライトに加え、熱せられたロープの熱により了平の全身から大量の汗が出続ける。
熱による体力の消耗は凄まじく、了平は最早立ち上がることすら困難となってしまった。
「立てコラ!!!」
この場にいないはずの声の主は、相棒に運ばれているコロネロだった。
「そろそろ頃合いだぜ。お前の本当の力を見せてやれ了平‼︎」
「今更誰が何を言っても無駄よ。この子はもう終わり♡いただくわ♡」
想定外の人物の登場でも晴の余裕は崩れない。
「コロネロ…師匠…‼︎この言葉を待っていたぞ‼︎」
了平の表情は先程とは打って変わり、勝利のための準備が整ったように笑顔を浮かべた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鎖(プロフ) - にほんごで はなそ？さん» 私自身も改行をするべきか迷っていたので助かりました。楽しみにしていただいてとても嬉しいです、ありがとうございます^^ (2019年12月7日 6時) (
レス) id: ab96c8bf91 (このIDを非表示/違反報告)
にほんごで はなそ？ - 鎖さん» 一読者のためにわざわざ改行の手直しありがとうございます…(;o;)続きが読めて最高です！これからも楽しみにしてます〜！ぜひ無理をしない程度に更新頑張ってください…！ (2019年12月7日 5時) (レス) id: 03e65c306f (このIDを非表示/違反報告)
鎖(プロフ) - .さん» 改行の方了解致しました。不快な思いをさせてしまい、申し訳ないです。改行で文字数を取られたくないので最小限に留めさせていただいております。読む読まないは読者様の自由でございますので、合わないようであれば読まないことを勧めます。配慮が足らず申し訳ないです (2019年12月7日 5時) (レス) id: ab96c8bf91 (このIDを非表示/違反報告)
鎖(プロフ) - にほんごで はなそ？さん» 素敵なご感想ありがとうございます！改行の方了解致しました。文と会話文、会話文同士の間を改行させていただきました。トップページにあるように本文を書くことに専念したいため、最小限に留めさせていただいております。配慮が足りず、申し訳ございません。 (2019年12月7日 5時) (レス) id: ab96c8bf91 (このIDを非表示/違反報告)
. - それが出来ないなら作者にならん方が良いです。今のところただ、ページに文章を詰めこんでるだけにしか見えませんよ？全然、物語が入ってこないです (2019年12月3日 9時) (携帯から) (レス) id: db94f04552 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：鎖 | 作成日時：2019年12月2日 4時
