43 覚悟:表 ページ45
キスをされた。
拒まなければならなかったのに、うまく体が動かなかった。頭ではわかっていたのに、体が言うことを聞かないなんて、免疫細胞としての自覚が足りなさすぎるのではないか、と自分自身に叱咤した。
幸せになってよ。
なんて殺し文句を、生涯聞くことなんてないと思っていた。
その言葉は、とても無責任で、とても幸せなこと。
ゆっくりと顔を離す4989の顔を、私は見つめることしか出来なかった。
否、彼の顔を見て、酷く安心してしまった私は、涙を流すことしか出来なかった。
泣きじゃくった私を、彼はまた、あの時のように抱きしめる。
49「頑張ったね」
涙が止まらなかった。私はプラズマ細胞。皆から忌み嫌われて、いつ骨髄腫細胞になるかも分からない、役立たずな細胞。
そんな私でも、幸せになるために、貴方を利用していいのだろうか。
かみさま、
『っわたし、 』
私は、
『しあわせになって、…いいの……』
彼と結ばれたいと、思ってしまいました。
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まみむのめ(プロフ) - 結(むすび)さん» はじめまして!コメントありがとうございます!結構時間をかけて作ったものなので、そう言って頂けてありがたいです! (2021年6月5日 1時) (レス) id: 7de2b213c2 (このIDを非表示/違反報告)
結(むすび)(プロフ) - コメント失礼します、、!最後まで読ませていただきました。作者さんの文章の書き方も設定を細かく考えている所も、キャラとの関係性も、主人公ちゃんのイラスト等も、何もかも素晴らしかったです!素敵な作品をありがとうございます、、 (2021年5月18日 18時) (レス) id: 0ce8940541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まみむのめ | 作成日時:2021年3月5日 16時