11 嵐の前の ページ13
赤「はあ…」
赤血球AE3803は、いつものように容赦なく手にのしかかる酸素ボンベを抱えて、ひとりため息をついた。
プラズマ細胞が怒鳴ったあの日。
引き留めることもできず、ただただ走っていく彼女の後姿だけを見つめることしかできなかった。
きっと、私がなにかしでかしてしまったから、彼女は怒ってしまったのだろう、とその日は丸1日眠れなかったほど、赤血球は彼女を気にかけていた。
まぁ、赤血球は疲れに鈍いため、体力的な面では仕事に支障をきたすほどのものではなかったが、精神的な面では影響されるのか、いつも以上に配達にキレがないと少しだけ怒られてしまった。
赤「白血球さんにもわるいことしちゃったな…」
はあ。また大きくため息をつく。せっかくのチャンスを自ら棒に振ったようで、後悔の念ばかりが積もってしまう。
あの後、白血球に「お前は悪くない」と気を遣われてしまったし、あれ以来どれだけ探し回っても、プラズマ細胞を見つけることができなかった。
それとなく白血球にも捜索を手伝ってくれと頼んではいたが、彼からも「見かけた」という連絡は一切入ってこない。
赤「今度こそちゃんと謝んないと…！」
首を振りそう決心し、再び駆けだそうと足をあげた途端、ぐらりと大きな音を立てて、立っていたはずの地面が大きく揺らいだ。
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まみむのめ(プロフ) - 結(むすび)さん» はじめまして！コメントありがとうございます！結構時間をかけて作ったものなので、そう言って頂けてありがたいです！ (2021年6月5日 1時) (
レス) id: 7de2b213c2 (このIDを非表示/違反報告)
結(むすび)(プロフ) - コメント失礼します、、！最後まで読ませていただきました。作者さんの文章の書き方も設定を細かく考えている所も、キャラとの関係性も、主人公ちゃんのイラスト等も、何もかも素晴らしかったです！素敵な作品をありがとうございます、、 (2021年5月18日 18時) (レス) id: 0ce8940541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まみむのめ | 作成日時：2021年3月5日 16時
