#47 ページ48
・
昨日のはじめくんのメインで使った調理器具を洗っていると話しかけられる大きな声。
けんすけ 「ねぇー、Aーー?」
「なーに?」
昨夜の酔いは覚めたものの、二日酔いとまではいかないが少しの頭痛。
けんすけの声がいつもに増してノイズに聞こえる。
けんすけ 「このAいつもより可愛くない?」
けんすけが差し出すスマホに映し出されていたのは、昨晩のようへゐくんと私のツーショットだった。
「なんも変わんないよ。」
けんすけ 「いーや!何かが違う!まるで恋する女の顔だ。」
けんすけの言葉に、帰り道のことがフラッシュバックしてしまう。
「変な事言ってないで、する事ないなら手伝って!」
けんすけ 「なに今の間!!どゆこと?!笑」
洗い物をする私の横にチョコチョコと小走りで駆け寄ってきたかと思えば、小声で「ガチ?ガチ恋?」なんて言ってくる。
「ほんと、あんたはそんなことしか考えられないの?」
洗い物を終えた濡れた手で、けんすけのほうに水しぶきを飛ばした。
けんすけ 「うわっ!つめてっ!!!笑笑笑笑」
けんすけの無邪気な笑顔に少し気持ちが落ち着いた。
・
679人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:向葵 | 作成日時:2018年8月18日 22時