傍迷惑な居候*゜☆ ２ (ページ31)

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不器用な人ページ31

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もやもやとした気持ちを抱えたまま、

またぼんやりと１日が終わっていく。

窓際に突っ立って今にも雨の降りだしそうな空を眺めていると、

HRを終えた松本先生が静かに私の隣に並んだ。

潤「今日はちゃんと授業出てたみたいだな」

「松本先生がうるさいからですよ(笑)」

潤「それが教師の役目なんだから仕方ねぇだろ」

つい、むぅっとふてくされた私を見て、

松本先生は目を細めて優しく笑う。

…だってほんとに。

どうしてそこまでするの？…ってくらい、

先生は私のことを放っておいてくれない。

　

屋上はもちろんのこと、保健室や図書室にだって…

私が逃げ込む度にしつこいくらいどこまでも追いかけてくるんだから。

潤「昨日だってお前と廊下で鬼ごっこして…。俺、あの後どんだけ教頭に叱られたと思ってんの?(笑)」

「そんなの知りませんよ(笑)」

潤「んまぁ、実は俺けっこー楽しかったんだけどね」

冗談みたいなことを意外と真面目な顔して呟くから、

思わずちょっと笑ってしまった。

…松本先生は人よりちょっと不器用なだけで、

ほんとはすごく優しい人。

厳しい言葉の裏には温かみがある。

ちゃんと生徒のことを思って言ってくれてる…って分かる。

潤「…無理、しすぎんなよ」

しばらくするとそう言い残して、

松本先生は手元の腕時計を確認しながら、

部活のために急ぎ足で教室を出て行った。

気持を切り替えるように大きく深呼吸をして、

私もいつものように美術室へ向かおうとした…

とき

　

レミ「………A」

いつの間にか目の前に立っていた彼女に、

戸惑いがちに呼び止められて。

驚きと動揺を隠すこともできず、小さく首を傾げた。

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