ツンが強すぎる萩原彼女の話【警察学校組】【名探偵コナン】 (ページ49)

今日:27 hit、昨日:177 hit、合計:35,439 hit

48 ページ49

'

私たちの事件に関するファイルを新しいUSBから開いて、薄暗い場所と大きく透明な箱を指した黒羽ボーイ。

｢まず、Aさん達が殺害されそうになったところはここの廃倉庫。湊さんは水が好きだったから、Aさんを溺死させようとした。この大きなガラス張りの水槽を作ってね｣

『確かに湊は水が大好きね、海とか…澄んだ川もわざわざよく足を伸ばすくらい。それに…』

薄暗い廃倉庫に、なんとなく胸がざわつく感じがした。無くした記憶が警報を鳴らしているんだ。

｢もしかして……見覚え、あるか？｣

『ううん、ないけど少しヘンな感じがする』

もしここで私たちがさらわれた時、灰被りの計画に穴がなかったら─────

さっき見たばっかりの目がくり抜かれた遺体が、奥底から覗いてきた気がした。

目眩がして、思わず額を左手で抑えた

『ッ…、ちょっとごめん』

｢無理すんなよAさん、俺もこの情報見た時は吐き気がしたからな｣

『うん…、』

バラバラ死体や腐乱死体をいくつも見てきたが、あまりに一気に見たのと聞いて極楽見て地獄とはこの事。実際に写真を見るとかなり気分が悪くなった。血の生臭い匂いと埃や焼けこげた遺体の匂い……。

どの遺体も刑事という役柄似たような現場を見てしまっているから、ありありと想像出来てしまう。狙われてるという不安で占拠された精神に、追い打ちを掛けてしまったようだ。さっき写真を見た時、気合いで耐えられたのは奇跡かな。今反動来たけど

｢気合いであの遺体をみたショックを帳消しできる人間がいてたまるかっての｣

『やっぱ黒羽頭の中みえる？？？』

'