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翌日、江古田高校前。目の前で呆れた顔をする男子高校生
｢確かに訪ねてこいとは言ったけどよ…｣
『あんな矢継ぎ早に言われても情報が少なすぎるし、色々腑に落ちなさすぎるの。ほら飯おごってあげるから着いてきな』
｢へーいへい｣
下校時間より少し早めの時間を見計らい門の前で待っていると、即座に飛んできた素顔の怪盗キッド……いや、黒羽快斗。親しみをこめて黒羽ボーイと呼ぶか。
こうして制服姿を見ると、あの泣き虫も高校生か……とちょっと感慨深くなったり
｢Aさん今絶対変なこと考えてるよな｣
『例えば？』
｢あの泣き虫が高校生やってんなー｣
『こわ、アンタ頭の中みるマジックでも使ってんの？』
｢Aさんは顔に出てるぜ｣
それは単に人の表情を読み取るのが上手いだけなのでは？？？と思ったが突っ込んでも本題は進まないので、さっさと個室カフェに行く。
｢あらー、2人っきりでナニしたいの？｣
『黙れ、私が聞きたいのは灰被りの事だって分かってんでしょ？』
黒羽ボーイはヘラヘラした笑みを引き下げ、ジーッと睨み合いともとれる表情で見つめる。腹の探り合い、不利を出したら引きずり込まれる駆け引き
十秒経ったかそこらで両手を上げてお手上げポーズをとる黒羽ボーイ。
｢どーせここでヤダって言っても、令状掲げて家に来んだろ？んな事になったら大変だから今洗いざらい吐くよ。あーめんどくせぇ｣
『訪ねろって言ったのは自分よ？』
｢そうだけどよ…、まぁいいや。USB持ってる？｣
『持ってる、パソコンいる？』
｢お、助かるー｣
私のパソコンを取り出し、USBを刺して出てきたファイルに昨日必死で解き明かしたパスワードを入力して開く。
｢さすが現役刑事、もう解いちゃったんだ。頭のキレ最高｣
『もしかしてこのパスワードのこと言ってる？アンタが私を眠らすために嗅がせた薬で頭クッソ痛てぇ中解きましたよ』
｢へーへー、そりゃすんませんね｣
『やっぱここお前の奢りで』
｢いやそれは勘弁して？！？！｣
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作者名：はしゅら | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hassyu
作成日時：2023年12月30日 21時
