ツンが強すぎる萩原彼女の話【警察学校組】【名探偵コナン】 (ページ46)

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萩原にパソコンを持ってきてもらって、自分の車の中でに湊と2人、USBの中身を見る。

ついでにキッドから聞かされた小さい頃に巻き込まれてる“はず”の事件について

｢ねぇそれ本当？僕小さい頃の事はよく覚えてるけど、事件なんて父さんと母さんからも聞いたことないし…｣

『やっぱり湊も？私も記憶が無い、でもこの資料を見て』

─────19××年、2月15日。日本にて灰被りと思われる殺人未遂が発生。被害者は当時4歳、桐生湊。その姉の当時6歳、桐生A。

｢僕たちの、名前……ってことはやっぱり｣

『私たちの記憶がないだけで、事件は確かに存在したみたいね。さっきAIが作った画像かどうかの検索もかけたけど、引っかからなかった。まぁキッドも単なるイタズラにここまで手は込ませないよね。それにこのネームタグ見て』

｢…これは、！｣

現場に残された証拠品として写真が撮られているネームタグ。ふたつ並んだそれは少し汚れているが、私と湊の名前がそれぞれローマ字で刻印されていた。

そしてなにより、これは私たちがキーストラップとして今も持っている。両親がいつの日だったかオーダーメイドで作ってくれたんだと話していたのを覚えている。でも貰った時のことは覚えてない、だからきっと私の記憶が無い6歳までの出来事なんだろう。

『湊も覚えてると思うけど、これは私たちだけが持つはずのオーダーメイド品。ど同姓同名が2人もいて、同じものを持って、年齢も一致して…そんな偶然はありえない』

｢……｣

『ねぇ、湊は4歳前の記憶…ある？』

そういうと湊は、ハッと目を見開いて虚空を見つめた。眼球が僅かに震えている

｢……ない、その代わりに4歳以降の記憶は、他の人に比べてかなりはっきり覚えてると思う｣

『私も同じ、6歳以前の記憶はまっさら。小学校に入ってからの記憶しかないの』

もしこの灰被りが行ったあまりに残酷な殺人方法が、幼い私たちに傷跡を残したなら……

そのショックで記憶が消えることは想像に容易い

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