ツンが強すぎる萩原彼女の話【警察学校組】【名探偵コナン】 (ページ42)

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萩原side

Aが危ない、そう聞いて目の前が真っ暗になって気がした。息が肺にまで行かなくって、クラクラして、普段乱暴なことをしない手は子供を簡単に掴みあげていた。

Aは湊と太陽神のところに向かうって言ってたから、湊が居ればいいんだが2人とも妨害電波でも出されてるのか連絡がつかない

｢A、A…ッ！！｣

｢この部屋のガラスが割れたのか…｣

｢ねぇこれ、桐生のじゃない？｣

廊下に出ていた諸伏が何かを見つけたみたいで、ソレに駆け寄る。

手の内にあったのはさっきまでAが付けていたイヤリング

｢桐生刑事はここを通ったってことだね｣

｢クソッ、どこ行っちまったんだよ…！！｣

｢……ベランダは？この先は行き止まりで引き返したなら確実に僕たちとすれ違ってるはず｣

｢確かここのベランダは分かれてないで直通だったな、それも1辺だけ。そこまでは機動隊も配置してねぇ｣

降谷と伊達の言葉で全員ベランダに出る。ガラスの破片が足元でひび割れていくのがやけにハッキリして、冷や汗が伝う。割れた窓から吹く夜風が、頬を撫でたのをどこか遠くで感じた

その時、廊下からドタバタと激しい足音がして見知った人影が月明かりの中に飛び込んだ

｢みんな！！姉さんはッ、？！｣

｢湊？！お前Aと一緒じゃないのか？！｣

｢確かにキッドが来たら太陽神の部屋の前でって言われてたし、行ったけど居なかった…ッ｣

涙目(というか泣いてる)湊の背中を降谷がさすって落ち着かせながら、部屋の状況を見てあらゆる可能性を考える。

太陽神の部屋はこの先の突き当たり、そしてイヤリングはこの部屋の入口ギリギリに置いてあって、この部屋の窓ガラスは割れている。間違いなくここで何かあった。

でも出口は俺らとすれ違うはずの廊下かこのベランダしかない。下はバルコニーで開けているが機動隊が走り回っているだけ。

─────なら上は？

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