ツンが強すぎる萩原彼女の話【警察学校組】【名探偵コナン】 (ページ35)

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小さなリップ音がなった。ふんわりいつもと違うリップの匂いに不思議と高揚感を覚える。

色が移った研二の唇を、そっと親指で撫でた

｢へ、｣

『そういう格好も悪くないね、好きだよ』

唐突なキスに放心状態の萩原を軽く叩いて、後ろを振り返ると

｢キャーッ、見た？！桐生刑事イケメンすぎる！！｣

｢見せ付けてくれるぜ…｣

｢子供の教育に悪いわよ｣

カオスすぎる状態がそこにあった(簡潔)

園子ちゃんと蘭ちゃんは手取り合ってキャーキャー言ってるし、哀ちゃんは歩美ちゃんの目塞いでるし、元太光彦はガン見。江戸川少年は呆れてる。そういえばJK組以外もいつのまにかフォーマルっぽい服に着替えてる…、湊なんか澄ましちゃってるし

あと松田達、後ろで4人揃ってニヤニヤしてんの見えてるからね

｢イチャついてるところ悪ぃけど、鈴木のジイさんがどうせなら写真撮りたいってよ｣

『OK、すぐ行く』

改めて足を外に向けて踏み出すと、後ろから左腕を引かれて足止めを食らった。顔だけ後ろに向けると顔を紅に染めた萩原が指を絡めてきて、そのまましれっと恋人繋ぎ。少し早歩きで廊下に出て、それについて行く形で私も控え室を出る。

ははーん…さては、

『私に先越されて悔しい？』

｢……｣

無言でそのまま歩いていってしまう。そんな研二に追いつくために少し小走りをして前に回り込む。ビックリしながら研二も立ち止まる、赤くなった顔を覗き込んでも手の甲で隠してしまうからさらに畳み掛ける。

『図星だ、知ってた？研二って恥ずかしくてしょうがない時って無言になるんだよ』

｢…あ"ーもうッ！！今度は俺が口塞ぐよ？！｣

いよいよ涙目になりそうな研二に繋がれてる手を、軽く引っ張り倒れ込んできた肩を右手で受け止める。至近距離でまた互いの瞳が煌めいた

『あら、期待してるわ

でも…

─────お楽しみは、もっと夜にね？』

その後暫く萩原研二の魂が抜けたことは想像に容易だ