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電話越しに話すよりも会った方がいいと思い萩原の車で湊の住む家まで行った。
『って言ってもね…。私は管轄じゃないからこの予告状が本物か分からない』
｢キッドの管轄は二課だっけ、通報する？｣
『いや、こっちから目暮警部に先に聞いてみるよ』
スマホを取り出して連絡先から目的の目暮警部を見つける。こんな夜にかけるのを許して欲しい、と思いながらコールすると3回目で出た
＞なんだね桐生君…。こんな夜に電話をかけてくるとは
『目暮警部、お休みのところ申し訳ございません。怪盗キッドの事でお話したいことがあって』
＞怪盗キッド？たしか今、案件はなかったはずだが？
『いえ、出来ました。弟のところにキッドの予告状らしきものが』
＞な……ッ、なんだとォッ？！緊急招集だ、中森警部に連絡するから弟さんを連れて警視庁まで来てくれ！！
というわけで、トントン拍子で警視庁に来てしまった。さすがに部屋着で来る訳には行かないから、萩原のようにラフにジャケットを着こなして。
警視庁の指定された会議室に来ると、既に3分の2は埋まっていた。残業でいたのか、呼び出されたのか…。その中からひとりが立ち上がって私たちに向かってくる。
｢夜に悪いな、警視庁捜査二課知能犯捜査係の中森銀三だ。キッド逮捕に協力願いたい｣
『警視庁捜査一課強行犯捜査三係、桐生Aです。よろしくお願いします』
｢姉さ…あっ、Aの弟の桐生湊です。よろしくお願いします……｣
｢君が予告状を送られた本人か、そちらは？｣
｢警視庁警備部機動隊爆発物処理班の萩原研二です。今回の個展には俺やAも携わってるんで居た方がいいかなと｣
｢……居ないよりはマシだな、それでは事情聴取を行いたい。桐生湊さん、ご協力願う｣
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作者名：はしゅら | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=hassyu
作成日時：2023年12月30日 21時
