愛されたい女の子の話 (ページ19)

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18話ページ19

A視点

ﾁｭﾝﾁｭﾝ

『...朝か』

昨日は何も食べずにお風呂にも入らなかった。朝にシャワー浴びよ。
私はお風呂場へ行ってシャワーを浴びた。血が固まっていたから差程痛くはなかった。
私はドライヤーをかけて、支度をして家を出た。

私は傷が見えないように長袖を着た。
あっつ...聞かれたら風邪気味って伝えてこ。

下駄箱に着けば上履きがない。もう、めんどくさい。
教室に入れば私が長袖なのに気にする人が沢山いた。変な目で見られたがそんなのは気にしなかった。

授業は特に何も無く過ごせた。昼休みは外へ出た。
これが唯一私の逃げ。
私は木の下に座った。夏にしてはここは涼しい。落ち着く。

西「みーつけた」

丈「昨日は珍しく居なかったんよなー」

和「A長袖暑くない？」

『んーちょっとだけ？w』

西「まーた倒れるでー？」

3人に本当の事言ってしまえば楽だろうと思う。
正直隠し事もしたくない。けど、なんて言えば、、

丈「...何か隠してるやろ？」

『え、？』

丈「元気あらへんし、何か思い詰めてるから」

和「確かに、、どうしたん？」

『んー...何でもないよ？』

西「A、隠し事は無しやろ？」

ギクッ

やばいやばい、、どうしよう。

丈「...ごめん、袖まくってもええ？」

あっもう察してる感じか...ならいいや。

『分かった。いいよ』

丈くんが左の袖をまくってくれた。

和「え？嘘やろ、？」

西「何で、、」

丈「何で1人で我慢しようとするん？」

ギュッ

『ぁ...』

丈くんは私を優しく抱きしめてくれた。
また、私みんなを心配させちゃった。どうしよう。

丈「俺らが居るって何回言えば分かるん？」

『ごめん、その時はかなり精神的に限界で他の事がなんにも考えられなくなっちゃって...』

和「俺たちってそんなに頼もしくないん？」

丈「大橋...！」

『そんな事ないよ、、ただ...』

心配させたくないから、、
けどそれでも心配させちゃった。私ほんとに最低だ。

西「頑張ったよ」

『え？』

西「Aは頑張った。めっちゃ偉い」

私は大吾の言葉で涙が出た。

西「だから、もう1人で抱え込まないでや。約束な？」

『...うん』

丈「自傷行為やってもええけど、ほどほどにな？」

和「さっきはごめんな、、けど頼ってな？ほんとに...」

『うん...分かった。』

みんなは私が泣き止むまで傍に居てくれた。
私は何で気づけなかったんだろ。
みんなは私の事をほんとに心から大切に思ってくれてたことを。