今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:9,159 hit
小｜中｜大
気持ち悪い〜女主視点〜 ページ49
私の、震えている手に握られた
…鈍く光る刃物
それを向けられているのに笑顔で手を伸ばす姫歌ちゃん
“私の味方になってくれるよね”
私はそれに答えず、手に力を込めて…
刃物が、宙を舞って…左肩に―――
そうか、この傷はこのときついたもの…
――気持ち悪い
頭がぐるぐるとまわる
目の前がグニャリと歪む感覚
ちゃんと立っていられない
「大丈夫ですか？」
『はっ……うぁ……』
男の声も頭痛を酷くするものにしかならない
今すぐにでも意識を手放してしまいそうで…
でもそうなったらもう逃げられなくなる
『っは、はぁ…』
壁に背中を預けて深呼吸を繰り返す
これって…めっちゃヤバいよ…
「…ふぅ、仕方ないですね」
『――――わ、』
ふわっと体が浮く
男に抱え上げられたようだ
でも、そのほんの少しの揺れで私は限界に達してしまった
「貴方にはまだやってもらわないといけない事がありますので」
―――――
――――
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
