【コラボ】傷が語る過去【歌い手】 (ページ41)

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明日、ね？～女主視点～ページ41

『―――…』
目を開くと見覚えのある天井
知らない天井ではない

うん、知っている

ここは私の部屋…

「あ、目覚めた？」
『……』
横から聞こえてくるのは…

「大丈夫？」

…歌詞君の声

『――ん…大丈夫』
虚ろな目で少し笑う

頭がクラクラする
首の後ろがズキズキと痛む

…気持ち悪い

今は何時だと時計を見ようとしたら歌詞君が教えてくれた
「5時少し前だよ」

ということは私は相当眠っていたことになる

『空君…』
大丈夫かな
体強くないのに、体調崩したりしてないかな
無理してないかな
元気に、してるかな…？

ボーっとしてると額に手が落ちて来た

「よっ」
『ぃった！』

『な、なにするの！？』
「いや…なんとなく？」

なんとなくって…
結構痛かったんだからな！！

私が睨んでいると歌詞君が突然吹き出した

「柚子ｗｗ迫力ない、よｗｗｗ」
『う、うるさいっ』
「ごめんｗｗｗで、あのｓ「柚子ちゃーん！」あ……」

静かに扉を開いて入ってきた明るい声は―――

『…姫歌ちゃん』
「大丈夫？今日戻ってこなかったから心配したんだよ？」
ニッコリ笑って言う姫歌ちゃん

どうして来たのこの人…

『姫歌ちゃｎ「ほら、今生徒会の人達ちょっと危険じゃない？だから不安でねー」
姫歌ちゃんっ……』
歌詞君をチラッと見て口角を上げる

「……」
歌詞君は何も言わず静かな目で姫歌ちゃんを見ている

やっかいだな
この人はなにしだすかわからない…

『で、用は？それだけを言いに来たわけじゃないんでしょ？』
「そうそう！柚子ちゃん今から2人で話したいんだ」
やたらに“2人”を強調して笑う

2人で…場所を変えるか、歌詞君に出てってもらうか…

『…わか、った…じゃあ外ｄ「悪いけど」えっ』

私の言葉を遮って歌詞君が口を開いた

「柚子は体調が悪いから引き取ってもらえないかな」
「……そうなの？」
私を見る

歌詞君には悪いけど…なにかされる前にどうにかしたい

『だ、大丈夫だよ…だから―――』
パーカを羽織って靴を履こうとすると、ぎゅっと腕が回された

『か、歌詞君！？はなしｔ「黙って」っ…』
冷たく言われて言葉がつまる

すると姫歌ちゃんがクスクスと笑って
「仕方ないなぁ…じゃあまた明日、ね？」
出て行った

・

「―――明日…覚悟してね」