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私は…〜女主視点〜 ページ23
「柚子ー」
んー？
誰…？
「あーっ！」
えっ
な、なに！？
「まーたやったの！？」
へ…？
なんのこと
「肩！左肩！」
左…肩…？
左肩になにが…
「ほーら！こっち来て！」
え…
どうして？
「治療するの！」
治療…
ああ、この傷の
――――傷？
え、これ…いつ怪我したの？
いつ？
わからない
あ…きっと思い出せない失ったままの記憶の中に答えがあるんだ…
じゃあ思い出さないと…
「――ダメ」
…どうして？
「それはもう忘れたままでいいの」
でも、思い出さないと…
「いいの！大丈夫だから！」
大丈夫じゃ…ないんだよ…
「――じゃあ…私が消してあげる」
どうしてそんなことするの？
貴方は、誰？
「私は――…」
“―――貴方”
「―…柚子、柚子！」
『っわ…空君？』
強い衝撃で目を覚ます
え、あれ？
空君…って熱は？
『空君！？ね、熱は！？大丈夫なの！？』
「え、あ、いや…」
どうやら大丈夫じゃないようだ
心なしか目がうつろだし
じゃあどうしてこんな冷えるところに…
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