【コラボ】傷が語る過去【歌い手】 (ページ11)

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また…ですか～女主視点～ページ11

もういい

もう絶対乗らない

二度と乗るもんか

ただただそれを心の中で繰り返していた

空君から受け取ったジュースは冷たくて
現実に引き戻されるようだった

そして耳をすましてみれば…
「いやお化け屋敷！」
「ジェットコースター！」
『っ…』
ジェットコースターという言葉に反応してしまった

というかもうその言葉さえも聞きたくない
さっきまでの恐怖が…

「柚子ちゃんｗｗｗｗｗｗｗ」
『天月さん笑いすぎです』
「態度が氷点下…ｗ」
しゃむ先輩まで…

仕方ないじゃないですか
もう思い出したくもないのに

「柚子ちゃんはどっち？」
『え、……』
そんなこと聞かなくてもわかるでしょう…

あ、でもお化け屋敷入ったことない
行ってみたい…かな…？

『あ、あの！』
「ん、なに？」
『お化け屋敷…行ってみたいです！』
「おｗｗｗマジかｗｗｗｗ」
『マジです！…あれ、空君とナノ君は？』

そういえば2人がいない
ついさっきまでいたのに…

「あー2人なら…」
「空が逃げて、それをナノが追いかけて行った」
『あー…』
そうか
空君どっちも嫌だったのか

『空き缶捨ててこよ…』
ゴミ箱…どこだったっけ？

確か、上から見た時はこの辺にあったような…？

…ない

じゃあこっち？

『ない！？…て、あれ…』
ここは…どこだ？
あ、ヤバいこれは久しぶりの

―――――迷子

『だぁぁぁぁやっちゃった！』

皆さんどこですかー？
本当にどこですかー？

…泣きそうです

「あれ？柚子ちゃん？」
突然腕をつかまれた

ビックリして振り返ると――――

『え、と…？』
まったく見覚えのない人だった