触れた肌から_橙 ページ7
下半身麻痺の橙 × 会社員のあなた
______
Aside
「ただいまー。」
「おかえり。」
金曜日の夜、1週間分の疲れを抱えた体に、彼の優しい声が染みる。
リビングに入ると、その彼はソファでギターを弾いていた。
「お疲れ様。」
「海斗もお疲れ様。……あ、ご飯ありがとう。」
「うん。A疲れてるかなと思って、Aの好きな物にしてみたよ。」
「嬉しい。」
「やっぱ、キッチンが低いと料理しやすいな。Aには煩わしい思いさせちゃうけど…」
「そんなことないよ。」
2人で暮らすこの家のキッチンは、海斗のために選んだから低めのものになっている。
女にしては背が高い方の私にとっては少し低くて、正直使いやすいとは言えない。
だけどそれ以上に、この家が海斗にとって暮らしやすいことが大切だ。
渋る海斗に無理言って、1か月前に始めた同棲。
ちょっと強引だったかなって、今でも時々思ってしまう。
「「いただきます。」」
海斗は車椅子でテーブルにつき、2人で手を合わせる。
ほかほかと湯気をたてている私の大好物。
おしゃれに盛り付けてあるところが海斗っぽい。
「私、海斗の作るグラタンがこの世で1番好き。」
「えー、そんなこと言われたら毎日作りたくなっちゃうよ。」
「やっぱり発言撤回。毎日はさすがに飽きるね。」
明日は休みだ。
ゆっくり2人で美味しいご飯を食べるこの時間が、今週頑張った私へのご褒美だと思う。
片付けは私がするからと言って皿洗いをしていると、海斗はまたソファに戻った。
車椅子からひょいとソファに移ると、映画を流し始めた。
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ユルピころん - 麦茶さん» 了解です!リクエスト再開まで待ってますね! (2023年1月5日 23時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» いつもありがとうございます!半年くらいお待たせしてしまってすみません😭リクエストなのですが、誠に勝手ながらただ今停止中なので、また再開した際にお受け出来ればと思います。またその時はお知らせ致しますのでよろしくお願いします🙇♀️ (2023年1月5日 23時) (レス) id: 8051f4f5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - お話読みました!とても感動しました!またリクエストさせていただきますね! (2023年1月5日 23時) (レス) @page43 id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» ユルピころんさん、いつもありがとうございます☺︎お時間頂くかもしれませんが、書きますね〜! (2022年7月6日 21時) (レス) id: 0801fa33aa (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - 続き↓女の子は泣いてしまい、如恵留や医療ロボットが励ましてくれてホッとするお話が見たいです!医療ロボットはトラジャメンバーの誰かを麦茶さんが選んで欲しいです! (2022年7月3日 22時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦茶 | 作成日時:2022年6月16日 10時