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とりあえず一通りやるべきことは終えて、医務室に向かう。


1番奥のベッドにカーテンがひいてあった。



「宮近部長、Aです。具合いかがですか。」

「…ああ、さっきはごめん。開けてもらって構わないよ。」

「失礼します。」



許可を貰って、そっとカーテンを引く。


ベッドに横たわる部長は、いつもと違ってネクタイを外して、シャツの第一ボタンを開けていた。


体調を聞かれて開口一番、私に謝ってくるような人。


宮近部長はそういう人だった。



「お熱が出ていらっしゃったのですか。」

「…んー…多分、知恵熱だと思う。」

「私の補佐が至らないばっかりに、宮近部長に忙しい思いをさせてしまいました。」

「それは違うよ。」



熱があるせいか宮近部長の目は潤んでいる。


それでも話す調子や雰囲気はいつもの宮近部長で、この人はやっぱり仕事人なんだと思う。


私がいるから、気を抜けないのかもしれない。



「お気遣い、ありがとうございます。ゆっくりお休みください。明日の予定については今晩ご連絡してよろしいでしょうか。」

「うん。」

「それでは失礼します。」

「…あ、まって、」



立ち上がった私の手首は、熱い手に掴まれた。


白くて細いけど男らしい手が、視界に入る。



「A、いつもありがとう。君が僕の秘書で本当によかった。」



私の目に映るのは、宮近部長のやわらかい笑顔。


彼のこんな顔を見れるのは、後にも先にもないかもしれない。



「…私も、宮近部長のもとで働くことができて嬉しいです。」



初めは少し不安だったけど、これは本心だよ。


仕事熱心で、クールに見えるけど本当は優しくて温かい人。


そんな宮近部長のサポートができる私は、幸せな秘書だ。


するりと私の手首から手を引き、もう一度ありがとう、と笑う宮近部長。


彼のこんな姿を知るのは、私だけかもしれない。


軽く礼をして、そっとカーテンを閉じた。





fin.

触れた肌から_橙→←.



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ユルピころん - 麦茶さん» 了解です!リクエスト再開まで待ってますね! (2023年1月5日 23時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» いつもありがとうございます!半年くらいお待たせしてしまってすみません😭リクエストなのですが、誠に勝手ながらただ今停止中なので、また再開した際にお受け出来ればと思います。またその時はお知らせ致しますのでよろしくお願いします🙇‍♀️ (2023年1月5日 23時) (レス) id: 8051f4f5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - お話読みました!とても感動しました!またリクエストさせていただきますね! (2023年1月5日 23時) (レス) @page43 id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» ユルピころんさん、いつもありがとうございます‪‪☺︎‬お時間頂くかもしれませんが、書きますね〜! (2022年7月6日 21時) (レス) id: 0801fa33aa (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - 続き↓女の子は泣いてしまい、如恵留や医療ロボットが励ましてくれてホッとするお話が見たいです!医療ロボットはトラジャメンバーの誰かを麦茶さんが選んで欲しいです! (2022年7月3日 22時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麦茶 | 作成日時:2022年6月16日 10時

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