君と寄り添う

約束＿白 ページ25

喘息持ちの医者の白 × 看護師のあなた


リクエスト作品


＿＿＿＿＿＿



Aside



私はこの病院で看護師をしている。


元々子どもが好きで、それでいて看護師になりたくて、晴れて就くことができた小児科。


毎日大変なことも多いけど、それ以上にやりがいを感じられる瞬間が多いから、看護師は私の天職だと思っている。


今日も出勤し、夜勤の人と申し送りを済ませたところで、



「おはよう。」



医師の如恵留先生がやってきた。


仕事ができて、子どもたちにも私たちにも優しくて、人気の先生だ。


しかも、かっこいい。


ただ顔が、とかじゃなくて、医師としての生き方とか考え方が、人として尊敬できる先生で。


こんな先生のそばで働くことができるのは職場に恵まれたなって密かに思ってる。


真剣にカルテに目を通すその横顔に、見とれてしまう。


…あれ。


なんか如恵留先生、今日顔色悪いかも。



「Aちゃん、手止まってるよ。」

「あ、すみません。」



先輩に声をかけられ、慌てて作業を再開する。


実は如恵留先生は重い喘息を持っている。


一人前の医者だから過度な心配はいらないけど、無理をしてしまう性格だから様子がおかしければ気にかけておいてと、師長から聞かされていた。


最近忙しそうだし、大丈夫かな。


そうこうしてるうちに、朝の回診の時間。


如恵留先生と私で、子どもたちのいる病室を回る。



「Aちゃん、よろしくね。」

「はい、よろしくお願いします。」



いつもの笑顔を見せてくれたけど、やっぱり変だ。


時々咳をしているし…


私は声をかけるタイミングを探していた。


だけど子どもたちのことが大好きで、毎朝の回診を大事にしている如恵留先生には、意気地無しの私は何も言えなかった。


そうこうしてるうちに最後の受け持ち患者さんの病室に。

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