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「階段ね。」
「うん、」
急ぐ人達の流れの端で、2人でゆっくりゆっくり階段をあがる。
一段一段、踏み外さないように。
駅を出たらランチをする予定のカフェに到着。
席に着くと、やっと少しばかり如恵留の表情が緩んだ気がする。
「何食べる?メニュー読み上げるね。」
「ありがとう。」
「オリジナルスパイスカレーと、BLTサンドと…」
「俺、カレーにしようかな。」
「おっけー。じゃあ私はBLTサンドにする!」
料理が到着すると、如恵留はその香りをたしかめるように手であおいでいた。
私よりずっと大きな、綺麗な手。
こんな何気ないひとコマも絵になってしまうのだから、如恵留みたいな人が私の彼氏でいいのかと疑ってしまう。
「えっと、カレーは正面、サラダは8時、コーヒーは1時だよ!」
「A、ありがとうね。」
勉強が苦手な私も、如恵留のために色々な本を読み漁った。
如恵留が見えない世界に慣れていくのと一緒に、私も見えない人のそばにいる人間として成長していきたい。
ふと、彼がコーヒーに手をのばした。
その手はカップの持ち手を掴むことはなく、のばした手の勢いで白いカップは倒れる。
「あっ」
テーブルに広がるコーヒー。
如恵留もそのことに気がついたようで、カップを戻そうと手がさまよう。
「待って、火傷しちゃうから。」
「ごめん、どうしよう、A、」
「大丈夫だよ。おしぼりもらってくるね。」
気づいた店員さんがすぐにおしぼりを持ってきてくれて一緒に拭いてくれる。
「新しいコーヒーお持ちしますね。」
「ありがとうございます。」
行き場のない右手を空中に残したまま、如恵留は目に涙をためていた。
その手を両手でとって握る。
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ユルピころん - 麦茶さん» 了解です!リクエスト再開まで待ってますね! (2023年1月5日 23時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» いつもありがとうございます!半年くらいお待たせしてしまってすみません😭リクエストなのですが、誠に勝手ながらただ今停止中なので、また再開した際にお受け出来ればと思います。またその時はお知らせ致しますのでよろしくお願いします🙇♀️ (2023年1月5日 23時) (レス) id: 8051f4f5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - お話読みました!とても感動しました!またリクエストさせていただきますね! (2023年1月5日 23時) (レス) @page43 id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - ユルピころんさん» ユルピころんさん、いつもありがとうございます☺︎お時間頂くかもしれませんが、書きますね〜! (2022年7月6日 21時) (レス) id: 0801fa33aa (このIDを非表示/違反報告)
ユルピころん - 続き↓女の子は泣いてしまい、如恵留や医療ロボットが励ましてくれてホッとするお話が見たいです!医療ロボットはトラジャメンバーの誰かを麦茶さんが選んで欲しいです! (2022年7月3日 22時) (レス) id: 05904f8bd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦茶 | 作成日時:2022年6月16日 10時