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ある森の奥 ページ1

鳥がさえずり、ある小屋に光が射し込む。

その光を受けた少女は、むくりと起き上がり背伸びをした。



『んん………朝かぁ』

少女の名前はA。ウィスピーの森奥で暮らす穏やかな少女。


Aは眠たい目をこすりながら寝間着のまま外に出た。
湖の清らかな水で、自身の顔を洗った。


『……よし、今日も花摘みに出かけようかな!』

「ようA!相変わらず今日も花摘みかい?」

木陰から高い声が聞こえる。Aは少し考える素振りをした後、笑みを浮かべてこう答えて見せた。

『その声は……ワーブルね?』


「おっ!あったり〜!

もう俺らの名前を当てるなんて朝飯前だなぁ、A?」

Aの肩にとまったエメラルド色の小鳥はワーブル。Aの昔からの話し相手だ。

『だってここのみんなとは家族同然の仲だもん!』





ここは小屋の近くの花畑。


あれ、何だろうこの花……

私はそう疑問を浮かべ白い花を手に取った。あっ、摘んじゃマズかったかな……


『綺麗な花……』

その花は大きな花弁が付いている。私は図鑑で調べる為に、その花を持ち帰ることにした。




『これは……ポピー。

花言葉は、恋の予感?』


恋の予感、かぁ……ロマンチックな言葉ね……

ちなみにこの随分と古い植物図鑑は、この森に住んでいる動物たちの長老さんにいただいたもの。いろんな動物たちからの情報をかき集め作成したものらしい。



恋の予感……でも、私がこの花言葉の通りになるなら、悲恋になるわね……
だって私は、触れられるだけでその人が植物になってしまうんだもの。叶うわけがない。



そんな事を考えながら、図鑑を閉じる。ゆったりと吹く風が、ポピーの花を揺らした。



「…………………」


「……………………………」



誰……?
私はこっそりと草木の間からどこからともなく聞こえる声の正体を探る。



「本当にこの奥に今回の件の元凶があるの?メタナイト卿。」

「ああ。きっと、ここに………」


あ、その奥は……!


声に思わず反応した私は、草を揺らし物音を立ててしまった。


「誰だ!」

途端に響く通る声。私はこっそりその声の正体を見る。




「っ……………!」


私はその姿を見た瞬間、心臓が飛び跳ねるのがわかった。


音を上げるのも構わず、私は素早くその場を離れた。







「な、何だったの?」


「これは………ポピーの花だろうか」


その人物に手に取られたポピーは、彼女の心を表すかのように揺らめいていた。

奥にあるもの→



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ネヴァライス(プロフ) - いい話でした!メタナイト卿最高! (4月24日 16時) (レス) @page22 id: 809f109241 (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - 猫じゃらしさん» 感想ありがとうございます!恥ずかしながら次回作の更新頻度は高いとは言えませんが、なんとか頑張っていく所存です。 (2016年8月17日 0時) (レス) id: 8c208b8a17 (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - サファイアさん» わかります!得もいえぬかっこよさが滲み出ていますよね! (2016年8月16日 23時) (レス) id: 8c208b8a17 (このIDを非表示/違反報告)
猫じゃらし - お疲れさまでした!ドキドキな場面が多くてスゴかったです(///ω///)♪次も頑張って下さい! (2016年8月6日 14時) (レス) id: bc2366067c (このIDを非表示/違反報告)
サファイア - メタナイト落ちっていいですよね! (2016年7月14日 21時) (レス) id: 7ac2b69858 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Taruru | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年10月11日 22時

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