かき乱される ページ44
「えー、メタナイトさん、あなたはAさんを妻とし、神の導きによって夫婦になろうとしています。汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
「…はい、誓います」
「Aさん、あなたはメタナイトさんを夫とし、神の導きによって夫婦になろうとしています。汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」
『はい、誓います――』
「きゃああああああああ!!!!」
あたりに耳をつんざく悲鳴が響いた。
その声の正体はメームさん。彼女の目線の先には……
「嘘……!?」
『魔獣、?』
もう既に滅びた筈のナイトメアの魔獣が、レッドカーペットを鋭い爪でぐちゃぐちゃに引き裂き引っ掻いて、私達を睨んで居た。地中にいたせいか、その魔獣はモグラのような風貌だった。
『あの魔獣は確か、地中で成長する……!!まさかっ!』
「ああ……そのまさかだ、どうやら私達の挙式は一筋縄ではいかんらしいな」
そう言いながらギャラクシアを構えるメタナイト。私も共に魔法を発動させる。
さて、久しぶりに使う魔法は如何程か。掌で火花がばちばち散って行く。
『皆さん!ひとまず城の中へ避難を!!』
「でもA、貴方はまだ衣装が!!」
『大丈夫!伊達に戦士やってないわよ!』
確かにこの衣装は多少動き難い。しかしそのようなハンデがあってこその戦いだ。
『戦う花嫁も、中々に良いと思わない?』
具現化させたナイフを魔獣に投げる。彼の動きに気を取られた魔獣は、それに気づけず首にナイフが突き刺さる。それに反応し、咆哮を上げる。途端に私の背後に爪を振りかざす奴。それを素早く避け、すぐ近くにあった木を蹴りつけ勢いをつけた。
喧しいわね、女だからって舐めないでちょうだい!
「A!!」
メタナイトが怯んだ隙をついてモグラ魔獣の爪をぶった切る。待ってましたとばかりに、私は巨大なハルバードを持って跳躍、刹那。
『貴方は、挑む時期が悪かったわね!とぉりゃああ!!』
魔獣の頭を狙い、残像が見える程に素早く振り下ろした。身につけた純白のマントが、たちまちはためき花嫁を引き立てる。
魔獣はそのまま真っ二つ。爆散して塵となったのだった。
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ルア(プロフ) - ああ.......尊い...........最高。:+((*´艸`))+:。 (2021年4月10日 12時) (レス) id: e424c5f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
巫零亜【フレア】(プロフ) - あぁ…恋愛甘々シーンの描写が上手いのと場面のチョイス最高っす… (2020年4月16日 0時) (レス) id: 258f8cb9be (このIDを非表示/違反報告)
真後ろのソース - あぁ…尊い…やばい、好き()よきかな。うんうん、よきだな。(何様やねん (2019年9月16日 17時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - まひさん» コメントありがとうございます! 激甘ですか……ご希望通りには出来ないと思いますが、出来るだけ甘くなるように書いてみますね! リクエストありがとうございます! (2018年4月4日 12時) (レス) id: c1df570a9b (このIDを非表示/違反報告)
まひ - なんて・・・尊い!! この二人の激甘か゛すごくみたいです! (2018年4月2日 22時) (レス) id: 4418933e28 (このIDを非表示/違反報告)
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