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信頼 ページ19

やはりあの大王の仕業だった。そこには、大きな熊が思う存分草原を火の海にしている。
……最近火を使う魔獣が多いわね、何なのかしら。

警戒していると、ふと魔獣と目が合う。魔獣は私を認識すると、飛びかかってきた。

「Aさん、危ない!」

フームがそう叫ぶが、心配は無用だ。この手の魔獣には慣れている。
私はひらりと身をかわし、剣を抜いて魔獣の首筋を斬ると、血が面白いように溢れ出てくる。その血で羽がさらに紅く染まる。
魔獣は叫び、私に対して目を完全に吊り上げた。刹那、私に勢いよく鋭い爪を振り下ろす。

……あれに当たったらやられてたわね、残像が見えたもの。


私はそれを間一髪で避けた。魔獣は相変わらずこちらを警戒している。
魔獣は知性を持つものはあまりおらず、考える脳を持ち合わせていない。ただひたすら対象を始末することだけ考える本能を持った生物。

まぁ何て滑稽なのだろうか。そう呑気なことを考えながらも、剣を振るう。
相手は急所を斬られた事により弱ってきている。私は敵の猛攻を受け止めながら心臓を一突きした。先程より血が噴き出したが私は関係なしに剣を引き抜く。

剣は刀の部分が血に濡れていた。「これはまた手入れが大変だな」と呟き、魔獣の側を離れる。


魔獣は劈く悲鳴を上げると、呆気無く爆発し跡形も無く消え去った。


「Aさん……凄いわね」
フームの言葉に私は振り返った。途端に響きだした拍手の音に周りを見やると、そこには住民達が私を見て笑顔で拍手をしていた。いつの間にいたのか、私の戦いを見守ってくれていたようだ。

『あはは、そんな凄くないわよ。』
「いいえ、魔獣を倒しちゃうなんてびっくりだわ。それに村の皆も喜んでいるもの。」

フームはそう言うと、私の手を取り住民に向かってこう言った。

「みんな、この人はAさんよ。旅の人で、最近ここを訪れたばかりなの。
仲良くしてあげて!」
フームは私の紹介を終えると、こちらを向いて微笑んだ。
私もそれに微笑み返す。

……これでこの子達と信頼関係を築けたかしらね。






「そこのお方、少しお話を伺いたいのですが。」

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ルア(プロフ) - ああ.......尊い...........最高。:+((*´艸`))+:。 (2021年4月10日 12時) (レス) id: e424c5f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
巫零亜【フレア】(プロフ) - あぁ…恋愛甘々シーンの描写が上手いのと場面のチョイス最高っす… (2020年4月16日 0時) (レス) id: 258f8cb9be (このIDを非表示/違反報告)
真後ろのソース - あぁ…尊い…やばい、好き()よきかな。うんうん、よきだな。(何様やねん (2019年9月16日 17時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - まひさん» コメントありがとうございます! 激甘ですか……ご希望通りには出来ないと思いますが、出来るだけ甘くなるように書いてみますね! リクエストありがとうございます! (2018年4月4日 12時) (レス) id: c1df570a9b (このIDを非表示/違反報告)
まひ - なんて・・・尊い!! この二人の激甘か゛すごくみたいです! (2018年4月2日 22時) (レス) id: 4418933e28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たるる | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2015年7月30日 22時

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