忘却 ページ18
……さて、これから何をすれば良いのかしら。
私の名前を今知るものは世界中を探しても一人もいない。
魔獣ボーキャックに不意を突かれ、取り憑かれてしまったのだ。何故こうも私は不意に弱いのか……。
果てしない草原を歩きながら、自分の状況を恨んだ。するとふと向こうからボールが飛んでくる。私は羽を羽ばたかせそれを取った。
「ボールは……あっ、あった……？」
ボールが飛んできた方からブンがやって来た。私は優しく微笑み、ブンにボールを手渡した。
「サンキュー。ところで、お前誰だ？」
……忘れてたわ、私取り憑かれてたんだわ。私は明るく振る舞うのを心がけながら、名前を言う。
『私はA。最近各地を旅していてね。ここに来たばっかりなの』
いきなり事情を説明しても理解されないだろう。取り敢えず私は旅人だと偽る。この状況を抜け出すには信頼を置かれねばならない。多少時間はかかるが仕方のない事だ。
「ふーん、そうなのか。旅人だったら家無いだろ？ここには宿が無いから、泊まるのは難しいんだけど。まぁねぇちゃんに相談してみるか。」
こっち来いよ、と手招きされ、私は一歩踏み出した。
「貴方が旅人さんね？初めまして、私はフーム。この子がブンで、その隣がカービィよ。」
『私はAよ。好きに呼んでもらって構わないわ。よろしくね、フーム、ブン、カービィ。』
自己紹介を終えるとまず初めにフームが口を開いた。
「それで、Aさんの泊まる所だけど……ブンの言う通り宿屋が無いのよね。昔誰かが使ってた小屋ならあるのだけど、そこじゃ汚いし。」
小屋ならある程度掃除すれば住めるに越したことはない。
『あら、掃除すれば住めると思うから大丈夫よ。』
「でも、それは申し訳ないわ。寂しい小屋に寝泊まりなんて……。」
この子は誰にも親切なのね。その優しさに思わず笑みを浮かべる。
『いいの。第一、私は流れ者。信頼の置けない相手を泊める人なんてあまり居ないわ。』
そう言った直後、村から唸り声が聞こえた。
「何……？まさか魔獣！？」
また大王が何かしたのだろうか。私はフーム達と共にそこへ向かった。
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ルア(プロフ) - ああ.......尊い...........最高｡:+((*´艸`))+:｡ (2021年4月10日 12時) (
レス) id: e424c5f1e4 (このIDを非表示/違反報告)
巫零亜【フレア】(プロフ) - あぁ…恋愛甘々シーンの描写が上手いのと場面のチョイス最高っす… (2020年4月16日 0時) (レス) id: 258f8cb9be (このIDを非表示/違反報告)
真後ろのソース - あぁ…尊い…やばい、好き()よきかな。うんうん、よきだな。(何様やねん (2019年9月16日 17時) (レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - まひさん» コメントありがとうございます！ 激甘ですか……ご希望通りには出来ないと思いますが、出来るだけ甘くなるように書いてみますね！ リクエストありがとうございます！ (2018年4月4日 12時) (レス) id: c1df570a9b (このIDを非表示/違反報告)
まひ - なんて・・・尊い！！ この二人の激甘か゛すごくみたいです！ (2018年4月2日 22時) (レス) id: 4418933e28 (このIDを非表示/違反報告)
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