Spring "Bonnie" ページ9
どういうこと……?
私はその言葉に戸惑った。
スプボニ「まぁ知らなくて当たり前だよね。
僕今までここに閉じ込められてるんだもの」
『そ、そうなんですか……?』
そう言うと、その「スプリングボニー」は目を細め、
私に現役の時の話をしてくれる。
スプボニ「僕がまだ舞台の上に立ってた時はね、相棒がいたんだよ。
ゴールデンフレディって言ってね。とても明るい名前の通り輝いてた相棒さ」
えっ……?まさか、あの……??
私は思わず目を見開いた。
スプボニ「もう彼が何処にいるのかは知らないけど……まだ残っていたらいいな。
……それこそ僕みたいにボロボロになっているだろうけどね」
なるほど、そうだったのか。
でも、私がさっき見たスプリングボニーとは違うような……
……違う。明らかに違う。
さっきのはスプリングトラップと言っていた。
そして、最後の意味ありげな台詞。
これは、過去に――いや、未来になにかがあったに違いない。
スプボニ「ん?何、どうかした?」
『まぁね……
あなたの体詳しく調べさせて貰ってもいいかな。ちょっと気になることがあって』
スプボニ「え?何も出てこないよ?
気になることって何?」
そう言いながらも、スプリングボニーは立ってくれる。
『解り難いことかな。』
そう言いながら後ろに回り込み、まじまじと見た。
あっ、クランク発見。
巻いてみようかな。
『ごめん、ちょっといじるよ』
スプボニ「えっ、うん……」
そう忠告するとスプリングボニーは不安そうな声を発した。
『大丈夫。ちゃんと戻すから。』
そう言い、クランクを巻いた。
チチチチ、カタカタ、とも聞こえる音がした。途端に、スプリングボニーは動かなくなった。
というよりは、ぐったりした、といった感じだったが。
中を少し覗いてみた。
うわ、部品がいっぱい……しかも埃っぽい。
よく覗くと、スプリングがロックされている。って、ギシギシ音立ててる……
不良品だなこりゃ。今にも外れそうだ。
そう思いながら、部品の一部分に息を吹きかけた。
途端、
ガシャン!と、スプリングのロックが外れ、部品が元に戻った。
スプボニ「……
って、うわわっ!あれ、いつの間に!?」
スプリングボニーが動き出した。と言っても、私が手をスプリングボニーの腰に回して支えていたため、目を開いただけなのだが。
なるほどね。
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Taruru(プロフ) - にゃんこぱふぇさん» ありがとうございます!姉妹店も無事発売し、意欲も沸々と湧いてきております。考察がまとまるまで日常編になりますが、どうかお付き合いください。 (2016年10月10日 20時) (レス) id: c1adcbba4c (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこぱふぇ - 更新頑張って下さいね!とっても面白いです! (2016年10月4日 21時) (レス) id: e83fdca5b6 (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - パペッタ柊さん» ありがとうございます!更新を再開するとはいえ、あまり期待はできない出来になりそうです……… 努力致しますのでお付き合いいただけたら幸いです。 (2016年9月24日 17時) (レス) id: c1adcbba4c (このIDを非表示/違反報告)
パペッタ柊 - 更新停止状態…更新頑張って下さい!続きが気になります! (2016年9月5日 1時) (レス) id: 8176df23d2 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ・スカーレット(プロフ) - Taruruさん» でたギャグを挟まないと死んじゃう病w有名ですよねw (2015年7月6日 22時) (レス) id: 81bd096cd9 (このIDを非表示/違反報告)
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