真夏の香りがするカクテルの出来上がり ページ41
『…すっごい』
カービィとメタナイトの初めての出会いの場であるそこは、想像以上に美しかった。
下降しながら砂浜へと向かう。
「よ〜し、Aちゃん、つくろ！」
背伸びしたカービィが楽しそうに海へと走った。急いで追いかけるも足を取られてよろけてしまう。砂にさっと視線を向けると、色々な貝がらがたくさん落ちていた。
「Aも、お前も変わったなぁ」
「…そうだな」
デデデ大王は「意外だな、お前が否定しねーなんてよ」と返し、砂浜に座り込んだ。
「Aが来てからは…私も、少し周りを見て行動できるようになった。
それに…」
海の上に乗せられたような大きな日を仰ぎ見る。茜色が眩しい。
「私は…」
「Aちゃん、ほら割れたよ！」
『いい色してる。』
「オレンジのおひさまくださいな！」
はーい、とオレンジを二つ差し出すと、カービィは口の中からフリーズ…アイス？のコピーの素を取り出した。それを再び吸い込んで飲み込むと、カービィはアイスカービィとなった。
変身する瞬間に出た、小さな星は本当に何なのだろう。着地するときの星も同様、画面ではそんなに気にならないが、いざ生で見たとなると違和感が半端ではない。
「よーし…凍れっ！」
息を吹き出す。その息はきらきらと輝いていて、みかんは昔よく食べた冷凍みかんの姿に変貌した。
『大きなグラス出して…』
そして、小さな頃何度も聞いたかの歌を口ずさむ。
『さっきのお日様、浮かべます』
シャクシャクに砕かれたみかんを上から振りかけた。マキシムトマトはグラスの縁に差し込むように、綺麗に飾りつける。カクテルは、分離しているかのように見えた。しかし、それも夕方の空と砂浜のような、そんな色合いになっていた。
『あ…スターロッドは？』
ふと思い出し口に出すと、カービィは「ふっふっふー。」と悪戯小僧な笑いをあげ、
「はーい！」
と、古代住民の遺産であるスターロッドが彼の手に。
『ええええええええ！？』
ちょっ、取ってきたらだめなやつ！！大丈夫なんか！！と言葉をぶつけると 、「少しの間だけだから大丈夫！」と何とも気の抜ける返答をしてきた。ええ……
二、三回かき混ぜる。カクテルの完成だ。カービィは一瞬で平らげてしまい、流石は食いしん坊だと思わず感心してしまった。味わおう？
「それじゃ、僕は急いでスターロッドを返してくるよ！」
「待て、カービィ。そのついでに俺も送ってってくれよ。な？」
大王が意味ありげにカービィに微笑んだ。
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アリス - カービィのポジションがこれまた良い…。いい作品ですね! (2022年5月29日 21時) (
レス) @page49 id: d52c4cdcef (このIDを非表示/違反報告)
( ＾∀＾) - カービィの小説で一番面白くて大好きです! (2018年12月22日 17時) (レス) id: fd91df0bf4 (このIDを非表示/違反報告)
コカゲ(暗黒物質) - うわぁ、いい話やったなぁ〜・・・また最初から見るね！ (2017年11月11日 12時) (レス) id: 6840f1b848 (このIDを非表示/違反報告)
雪咲 鈴(プロフ) - ちょｗｗｗｗｗｗｗ最後のなんなのwwww (2017年10月19日 17時) (レス) id: f1f89f7d9f (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - ダゼちゃさん» コメントありがとうございます！ギャラさんの夢小説が少なすぎるので作って見た所存なのですが、喜んでいただきとても嬉しいです！次回作どうぞよろしくお願い致します。 (2017年8月9日 12時) (レス) id: 4525ec543d (このIDを非表示/違反報告)
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