本編の始まり ページ18
「A。
私は怒っている。」
それを聞いた瞬間、身体がビクッと跳ねた。ああ、やっぱり嫌われるのか。
そう思ったらもう抑えることができなくなった涙が溢れそうに――
「何故、早く打ち明けてくれなかったんだ？」
あまりにも予想外の言葉に顔を上げる。
メタナイトさんの目は柔らかかった。注がれたカップの紅茶がその瞳を映し出し、より印象が深まった。
「お前は、嘘をつくのが苦手だな？
周りに嘘をついて、日が進んで行く度にその嘘が重くなっていったりしていなかったか？」
『……………はい』
「まぁ、お前が元いたところでは許されないのかもしれないが…………
ここの住民は嘘をついただけで絶交とか、嫌うとか。そういうのはしないと思うぞ。
何せ、あの大王とカービィがいる星だからな。」
そう言って私の頭をぽんぽんと撫でたメタナイトさん。その手が妙に暖かくて肩の力が抜けていった。
心なしか、背中に重く背中にのしかかっていた嘘が消えて無くなっていった気がした。
「私もかつて、このプププランドを支配しようと目論んだことがあった。
恥ずかしながら、それはカービィに阻止され失敗に終わったのだが…………さすがにこれは許されることはないと思ったんだ………でも。
あいつらは、私を許したんだ。
気にするなと、にかっと笑って。」
それに比べれば、軽いものだと思わないか？
そう言われて、私はふにゃりとほおを緩めた。
『ふふ、それでもみんなには謝らないと。
じゃないと私の気が済まないもん』
そう言えば、メタナイトさんもははは、と笑って
「そうだな」
と答えてくれた。
そこには確かに二人の信頼関係が生まれ、そして阻んでいた壁が取り除かれていた。
「謝ることでもねぇだろ？
それに………この場にいる殆どがもう気づいてたんだぜ？」
それを聞いて唖然とした。カービィはくすくすと笑っている。
「わかりやすすぎだよー、Aは。
…………まぁ、気づかないメタナイトにいっちばん驚いたけどね〜？」
「………やめないか」
そのやりとりに自然と笑みが溢れた。若干本人は不服そうだが、この際気にしないでおこう。
そして、ここプププランドでの私の物語のプロローグが終わり、本編が始まる。
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アリス - カービィのポジションがこれまた良い…。いい作品ですね! (2022年5月29日 21時) (
レス) @page49 id: d52c4cdcef (このIDを非表示/違反報告)
( ＾∀＾) - カービィの小説で一番面白くて大好きです! (2018年12月22日 17時) (レス) id: fd91df0bf4 (このIDを非表示/違反報告)
コカゲ(暗黒物質) - うわぁ、いい話やったなぁ〜・・・また最初から見るね！ (2017年11月11日 12時) (レス) id: 6840f1b848 (このIDを非表示/違反報告)
雪咲 鈴(プロフ) - ちょｗｗｗｗｗｗｗ最後のなんなのwwww (2017年10月19日 17時) (レス) id: f1f89f7d9f (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - ダゼちゃさん» コメントありがとうございます！ギャラさんの夢小説が少なすぎるので作って見た所存なのですが、喜んでいただきとても嬉しいです！次回作どうぞよろしくお願い致します。 (2017年8月9日 12時) (レス) id: 4525ec543d (このIDを非表示/違反報告)
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