WELCOME TO THE MAGOLOR LAND！ ページ13
近付いていくにつれ、楽しげな喧騒がどんどん大きくなっていく。両脇にいるワドルディ達も、笑顔を思いきり綻ばせて、その先を見つめていた。
「もうすぐで到着ですよ、ほら！」
「……わぁ……！」
遠目からでもわかる、その鮮やかな色彩。
赤、黄、青、緑──。
鮮麗という言葉で表現するには勿体ない程の、はっとするような彩のあるトーン。もうテーマパークではしゃぐような歳でもないのに、なんだか心がむずむずするような、わくわくするような。そんな妙な感覚を覚える。
地面に影が差す。何かと思い上を見上げると、頭上を通り過ぎるワープスターの姿。
「あ、カービィさんがいらっしゃいましたね！」
「カービィもここに来るんですね」
「もちろんです！支配人さんは、彼のためにテーマパークを作ったと言っても過言ではありませんからねっ」
……ワープスターに乗っていたの、カービィだけじゃなかったような気が……
そう疑問を抱きつつも、マホロアランドへと足を踏み入れたのだった。
マホロアランドに入るとそこは、たくさんのワドルディ達でにぎわっていた。受付らしき場所で一際目を惹く青とピンク。従業員のワドルディ達と共にそちらに近寄ると、両者が私達に気付いたようだった。
「あ、Aちゃんやっほー！君もここに遊びに来たの？」
「カービィ。うん、ちょっとね」
「アレ、A。ドウシテここに？」
そうマホロアさんが問いかけて少しの間。
どうやら私が抱えているものを一瞥して察したのか、ニコリと笑う。
「アア、ナルホド！
オシゴトお手伝いシテくれてアリガトウ、A！卵ハ別の従業員ワドルディに引き渡シテ貰って大丈夫ダヨォ。お礼と言っテハなんだけど、楽しんデイッテネ！」
「あ、ありがとうございます。
といっても、どんなアトラクションがあるのか──」
「だーっ！！負けたァ！強過ぎんだろメタナイトぉ！」
「貴様が弱すぎるのだ。もっと力を付けて出直せ」
「何だと！？おれさまのパワーを見くびってるってのか！」
アトラクションの出入口から出てきた、赤いガウンと蝙蝠の翼。
み、見たことある……！！
咄嗟にそう思って、二人を凝視してしまう。その視線に気が付いたのか、仮面をつけた騎士らしき人物がこちらに視線を移す。
仮面越しなのに、こちらを突き刺し焦がすようなはっきりとした視線に、心臓が跳ねた。
その人の視線が逸れたのに従って、ハンマーを担いだ者もこちらに目を向けると、きょとんとした顔で二つ瞬きをした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Taruru(プロフ) - アルキメデスさん» コメントありがとうございます！凄くびっくりしました。私も好きな人の小説に影響されて作った動機があるので、自分がそちら側になるとは思わずびっくりしつつもとても嬉しいです！！このご時世で息苦しさを感じる事もあると思いますが、お体ご自愛くださいね。 (2021年4月1日 2時) (
レス) id: d7dc74b70c (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - THINKURU★さん» コメントありがとうございます！私の小説は好きだと思った表現を継ぎ接ぎでくっつけているだけなので、あまり参考にはならないかと……応援の言葉励みになります、ありがとうございます！ (2021年4月1日 2時) (レス) id: d7dc74b70c (このIDを非表示/違反報告)
Taruru(プロフ) - 柏木信子さん» 返信が遅くなり本当に申し訳ありません…。ありがとうございます！時間をかけて作っているものなので、とても励みになります。 (2021年4月1日 2時) (レス) id: d7dc74b70c (このIDを非表示/違反報告)
アルキメデス - taruruさんの小説、毎回読ませて貰ってます…!私、taruruさんをきっかけに小説を書き始めたのです…!やっぱりtaruruさんの作品は素晴らしいものばかりですね…!これからの季節、コロナも含めた体調不良にお気をつけながら更新頑張って下さい!長文失礼しました…! (2021年3月29日 8時) (レス) id: 6d5eb1e246 (このIDを非表示/違反報告)
THINKURU★(プロフ) - …taruruさんの作品毎回楽しく読ませていただいてます！質問なんですが…どうしたらそんなに上手いこと情景描写出来るんですかァァァァァァ！ (2020年4月15日 1時) (レス) id: 258f8cb9be (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
