【１６９】・ ページ26
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tn「おー、A。おったんか。」
扉を足で開けて顔を覗かせたのは、両手一杯に資料を抱えたトントンくんだった。
そんな彼を見て、僕も半分とはどの資料を奪うように受け取り、「悪いわぁ…」と申し訳なさそうにしているトントンくんを横目に、資料を机の上に置いた。
「そうそう、トントンくんにも用事があったんだよ！この前の買い出しの時に買ってきた本、少しの間貸してくれない？」
tn「んー？あぁ、確か、そこに置きっぱやったはずやで。」
トントンくんの目線の先を見ると、そこには何冊かの本が積まれていた。本を一つ一つ手に取りながら、確認していくと、確かに目当ての本があった。それを手に取り、立ち上がる。
gr「…で、報告は以上か？」
「うん。聞きたいこととかが無ければ。」
僕がそう言うと、グルッペンくんは何かを思い出したのか、「あ、いや待て。」と部屋を出ようとしていた僕を制止する。
gr「かなり前から考えていたこの件なんだが＿＿＿＿＿」
ーーーーー
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暫く話しをしたら、すぐに解放された。僕は本を片手に総統室を後にして、とある場所に向かった。
暫く歩いた後、医務室と書かれた札が掛けられている扉の前で立ち止まり、ゆっくりと扉を開ける。
sn「！A…様…………」
「あれ、起きてたの！？」
sn「ついさっきやけどね。」
中には、ベッドから上半身を起こしたまま此方を見るしんぺい神くんがいた。試験があった日から、以前の僕と同じように寝たきりだった為、起きていることに少し驚いた。
医務室の扉を閉め、「よかったよ」と言いながら、彼のベッドの横の椅子に腰掛け、持っていた本はサイドテーブルに置く。
「色々と話したいことはあるけど、まずは、良かったと言っておくよ。神は無差別だからさ、望んでいなくとも、力を持ってしまうことがある。…だからこそ、君が、自分と向き合えたこと、僕としても安心している。」
sn「……はい。目覚めたばかりで、頭の整理がついてないんですけど……、あの時…歓声を浴びた時から…、俺の力が忌まわしく思えなくなって………気がついたら、諦めかけていたことすら、今になって出来る気がしてきて……」
今にもしゃくりあげそうなしんぺい神くん。彼は一呼吸おき、僕と目を合わせてこう言った。
sn「俺は、今からでも夢を追いかけてもいいんですかね。」
その瞳は、一切の揺れなく、僕を見据えていたように思えた。
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しめじ(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！そして、最近更新が滞っており申し訳なく思います。しかし、完結までは必ず続けるつもりなので、それまで見てくださるととても嬉しいです…！ (12月11日 21時) (
レス) id: 095fd86269 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新嬉しいです。この話だけは続き見たいのでページ残してます。これからも頑張って。 (12月10日 21時) (レス) @page10 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しめじ | 作成日時：2023年11月26日 22時
