【１６８】収穫 ページ25
you Sibe
「ふぅ」と一つ息を吐いて、目の前にある扉を数回ノックした。中から「入れ」と言う声が聞こえたタイミングで、扉を開いて、中へと足を踏み入れた。
gr「…報告か？」
「うん。シャオロンくんから粗方聞いたかもしれないけど、僕からも簡潔に話しておこうかと思って。」
2次試験が終わってから数日経った。今は、3次試験に向けて、受験生の選抜を行なっているタイミングだ。だから、僕に時間の空きができ、なかなかできていなかった報告を今更ながらする為に、総統室に来たのだ。
「うーん…、まずは何から話そうかな。あ、犯人については、やっぱりe国のやつで間違いなさそうだったよ。犯人が去り際にインカムで誰かと話してるのを見たけど、インカムに刻まれていた紋章がe国の物だったからね。あとは、細かな所作とか。e国式のものが混ざってた。」
gr「……よく見てるな…。怖いくらいなんだが。」
「目はいいからねー。」
まあ、来ると分かっていたようなものだし、警戒して周りを観察していたから、なんとなく分かるのは当たり前だ。
それにしても、e国の礼儀作法は昔からさほど変わらないのだな。軍に所属することになってから、他国に幹部として出向くことが多くなったから、他国の礼儀をもう一度勉強し直していたのだが、e国だけは数百年前と変わらない。歴史を重んじる文化でもあるのだろうか。
「まあ、後、君が知りたそうなのは、"彼"についてかな？」
gr「！そうだ！それを早く聞きたかった！」
彼…しんぺい神くんの話題を出すと、すぐに食いつき、子供のような目で此方を見る彼。側から見ると、お世辞でも一国の総統とは言えない姿だな。
「まあ、でも、彼とは城下町で知り合った知人みたいなものだし、僕もまだよく知らない。ただ、彼が凄腕の医師だったことは見て分かる。この前の、城の前に国民が押し寄せたのも、彼の仕業と言っても過言ではないんじゃないかな？」
gr「ほう……もしかしてだが、その男は"見物人"だったりするのか？」
「あー、うん。多分そうなんだろうね。僕の話に反応してたし。」
gr「なら、彼奴が民からの支持を受けているのも納得できるな。…というか、仲間に欲しい。」
彼の発言に、「言うと思った」と返す。
「でも、僕も同じことを思ってたよ。今の我々国はどうも医療技術に欠けてるし、彼を軸にして発展させていけば、もっと目標も達成しやすくなるんじゃないかな？」
話の途中、扉が開いた。
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しめじ(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！そして、最近更新が滞っており申し訳なく思います。しかし、完結までは必ず続けるつもりなので、それまで見てくださるととても嬉しいです…！ (12月11日 21時) (
レス) id: 095fd86269 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新嬉しいです。この話だけは続き見たいのでページ残してます。これからも頑張って。 (12月10日 21時) (レス) @page10 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しめじ | 作成日時：2023年11月26日 22時
