【１６６】・ ページ23
gr Sibe
gr「本当に成し遂げたとはな。"犯人に暴れさせはするが、死人はゼロ"。正直無理やと思っていたが……。」
tn「はぁ！？そんなこと考えとったん！？」
総統室にトントンの叫び声が響いた。
gr「Aによれば、何やら、今回は"厄介な奴"が絡んでいる気がするんだとか。だから、当初とは予定を変えて、拘束するのではなく、泳がしておくことにしたんだ。長年生きた奴のそういう勘は割と当たる気がしていてな。」
tn「"厄介な奴"…な。なーんか、粗方想像がつくっていうか。」
gr「っふ……多分、思い浮かべている奴は俺もお前も同じだ。」
神官…………
一昨日の夜、Aは、神官がこの一連の事件に関わっているのではないかと言った。
ーーーーー
・
時は遡り、これは、Aと倉庫で出会した時の話の続きだ。
「うーん……。やりたいことができた。なら、明日はなるべく早く起きたいし、流石に寝ないとか。」
gr「やりたいこと？」
「うん、少しね。」
そう言って、Aは医務室に戻ろうと俺に背を向けた。しかし、ドアノブに手をかけた瞬間、何かを思い出したかのように、「あ」と呟いて、此方を見た。
「試験のことなんだけどね、拘束ではなくて、泳がしてもいいかな？」
gr「それは何故だ？」
「いや〜、ちょっと厄介なことが頭をよぎってさ。その代わり、死者を減らす努力は惜しまないから。」
gr「厄介なこと……な。」
その瞬間、頭によぎったのは神官だった。Aに厄介と言わしめるのは、そいつしかいないと思ったからだ。俺は、Aと神官にどのような因縁があるのか知らないが、Aが明確な敵意を向けていることくらいはわかる。
「……そう。神官がまた絡んでいる気がしてならないんだ。」
gr「ほう…？一応根拠も聞いておこうか。」
「前回の暴動といい、そして今回起こるであろう暴動といい……動きが変だと思ったんだ。本気で我々国を潰そうと思っているのなら、普通は相手の脅威と言える存在…つまり、幹部から殺めていくと思うんだけど、どちらの暴動も、明らかに一般兵を狙っている。まあ、安直に考えれば、戦争をふっかけた時、人数不利にならないようにするための策略だ。しかし、不自然な程に幹部だけは狙わない。もしかしたら、戦争で勝利する他、違う狙いがあるのかもしれない…例えば、幹部を生きて捕獲する…とかね。」
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しめじ(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！そして、最近更新が滞っており申し訳なく思います。しかし、完結までは必ず続けるつもりなので、それまで見てくださるととても嬉しいです…！ (12月11日 21時) (
レス) id: 095fd86269 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新嬉しいです。この話だけは続き見たいのでページ残してます。これからも頑張って。 (12月10日 21時) (レス) @page10 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しめじ | 作成日時：2023年11月26日 22時
