【１６３】・ ページ20
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試験が始まり、数分が経った。まだ怪しい行動などはなく、試験は順調に進んでいくばかり。僕の名簿を書く手も止まることはなく、忙しく動いていた。
「試験番号13番、ゾム。Aの土俵に上がれ。」
聞いたことのある名が聞こえ、先ほどまで動いていた手が一瞬のみ止まる。チラリと視線を寄越すと、そこには紛れもなく"ゾムくん"がいた。まあ、驚きはないが、ゾムくんの相手は彼しか無理だろう。
sho「ゾムぅ！久しぶりやなぁ。」
zm「よりにもよって、お前かよ。俺はAさんがええねんけど。」
sho「そんなほいほい戦ってええ人ちゃうねん！それに、お前なんかAさんが出るまでもあらへんやろ。」
仲が良いのか悪いのか、シャオロンくんは遠回しに「お前は俺より弱い」と言う。しかし、そんな言い合いも試験管の「始め」という一言により、静まった。会場には、2人の武器がぶつかり合う音のみが響く。つい、他の受験者達も見入ってしまったのか、ハイレベルな戦いに目を奪われる者、怖気付く者など、様々だった。
僕はそんな彼を客観的に見て、評価をつける。確かに、シャオロンくんとやり合えてるのは十分すごいが、まだ荒削りといったところか、所々気になる箇所がある。まあしかし、厳しすぎるのも為にならない。これだけハイレベルであれば、誰がなんと言おうとA判定だな。
「！」
僕が名簿にAと書き込むと同時に、会場に"爆発音"が響いた。すぐに、辺りは煙の海と化した。
やはり、何か不純物が紛れ込んでいたみたいだ。
sho「皆落ち着け！自分の身の安全を最優先に、会場の外へ！！」
急遽、戦いを中断したシャオロンくんの的確な指示の元、受験者が次々と避難させられていく。その間にも、連続して何かが破裂していく。
成る程。誰もがシャオロンくんとゾムくんの戦いに注目し、隙ができたうちに、何か騒ぎを起こしたと。まあ、賢い選択ではある。
煙で正確なことは分からないが、パッと見た感じ数十人は爆発の影響でその場から自力では動けなさそうな者達が居そうであった。
sho「"Aさん何処におるん！？まさか、まだ会場の中おるとか言わんよな？"」
「いや、会場だよ。」
いきなり、インカム越しに、シャオロンくんの声が聞こえた。僕の言葉に、シャオロンくんは焦りだすが、僕が「大丈夫、意図的。」と言えば、シャオロンくんは安堵したのか、ため息が聞こえた。まあ、例えこれが意図的でなかったとしても、死にはしないんだけど。
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しめじ(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！そして、最近更新が滞っており申し訳なく思います。しかし、完結までは必ず続けるつもりなので、それまで見てくださるととても嬉しいです…！ (12月11日 21時) (
レス) id: 095fd86269 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新嬉しいです。この話だけは続き見たいのでページ残してます。これからも頑張って。 (12月10日 21時) (レス) @page10 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しめじ | 作成日時：2023年11月26日 22時
