【１５８】準備 ページ15
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rb「Aさん、丁度良かったわ。」
「探しとってん」と、力無く机に突っ伏しながら言うロボロくん。目の下には、薄っすらクマができていて、顔に疲労が浮かんでいた。
「頑張ることは良いことかもしれないけど、頑張りすぎはあまり良くないよ……」
rb「だって、今日までに完成させときたかったんやもん。」
そう言って、ロボロくんは怠そうに体を起こしたのち、僕に小型な装置であろうものを手渡した。それは、ロボロくんの耳につけてあるものと同じで、何となく勘づく。
「………もしかして、一から作ったの？」
rb「んなわけないやろ。d国潰した時に、いくつか奪ってきてん。それを解体して、システムの基盤を作って、色々便利なんを追加してっただけやで。」
「へぇ…、大変だったでしょ。僕でも、こんなに小型には出来ない。」
手元のそれをクルクルと回しながら見る。今の呼称はよく知らないけれど、これは、トランシーバーの上位互換のようなものだろう。遠く離れていても、戦闘中でも、仲間と意思疎通が取れる、極めて便利な装置。
「因みに、これってなんて名前なの？」
rb「あ〜…、d国ではインターカム？……みたいに呼んどったけど、長いし、"インカム"でええんちゃう？」
「ん、わかった。」
かなり改造したおかげで、もうd国で作られていたものとは、殆ど別物であるから、何か他の名前を付けているのかと思っていたけれど、どうやら名前をつける気力もないほど疲労しているらしい。
そう思うと、長居するのも彼のためにならないな、と感じて僕は監視室を去る準備をした。
rb「あ、せや。これ、シャオロンにも渡しといてくれへん？明日は必須やろ。」
「わかった。ロボロくんも、何か食べてもう寝なよ。」
rb「おん。ありがとう。」
最後に、ロボロくんの張り詰めていたものが緩んだのを見て、僕は監視室の扉に手をかけた。前日のうちに会いに行けて、良かったのかもしれない。彼は、基本は計画的だけれど、色々と張り詰める癖があるから。
rb「……なぁ、俺、少しはAさんの役に立てた…？」
「…！なんで、そんなこと聞くの？」
後ろからそんな声が聞こえて、すぐに振り返る。少し困惑したが、すぐに「勿論だよ」と返すと、ロボロくんは徐に立ち上がり、僕の正面に立った。そして、力が抜けたように僕にもたれかかる。
rb「なら良かったわ…………」
「…うわ、君も背伸びたね…。」
rb「それ今言うこと？」
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しめじ(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！そして、最近更新が滞っており申し訳なく思います。しかし、完結までは必ず続けるつもりなので、それまで見てくださるととても嬉しいです…！ (12月11日 21時) (
レス) id: 095fd86269 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新嬉しいです。この話だけは続き見たいのでページ残してます。これからも頑張って。 (12月10日 21時) (レス) @page10 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しめじ | 作成日時：2023年11月26日 22時
