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刀剣女士 ごじゅうに! ページ15









翠「おい!くろ!!」


『……』
 
 


ゆっくりと顔を上げたくろを見て俺達は目を見開いた。
 

その表情は【無】一色で、その瞳は光を失っていた。
 

虚ろな瞳で俺達を見るその瞳に、俺達は写っていなかった。
 



長谷部「っ…な、ぜ…」
 



何があったんだ…。
 

もう一度くろに声をかけようとしたとき…燭台切の声が静かな部屋に響いた。
 



燭台切「くろちゃんと繋がっている霊力…主のものじゃない」


翠「……は?」
 
 


それは俺達を惑わすのに十分すぎる言葉だった。
 

燭台切はこの中でも特に神気の高い刀剣男士だ。
 

だからこそ霊力を感じ取るのも短刀達の偵察と同じくらい敏感…その燭台切が強ばった表情で言った。
 


 
翠「どういう…ことだよ。顕現したのは俺…一体誰の霊力が…」


「僕ですよ」


「「!!」」


長谷部「貴様ッ…!どう言うつもりだ
 
 
 
 
 
 









見習い!!!!」
 
 



手入れ部屋の襖が開いた。
 

そこには冷たい霊力を纏った見習い…柘榴がいた。
 
 


柘榴「皆さんお揃いで…お疲れ様です」


長谷部「質問に答えろ…さもなくば圧し斬る」


柘榴「おー、怖い怖い」
 
 


長谷部の威圧を前にケラケラと笑う見習い。
 

俺達はその態度にイラつきを増せていた。
 
 


柘榴「言いましたよね?僕はこの神様に魅了されたって。ですから…」
 
 


見習いは笑みを貼り付けてくろに近づいて行った。
 


 
柘榴「彼女の記憶を少々弄らせて頂きました。」
 
 


見習いがそう言った瞬間…俺達の何かがプツリと切れた。
 
 
 


チャキッ
 
 



柘榴「おっと…これは物騒ですねぇ」
 
 


長谷部を始めとするやつらが見習いにその刃の切っ先を向けた。
 
 


翠「おい…記憶を弄った…だ?」
 
 


自分でも驚く低い声…目の前のこいつが憎くて仕方ない。
 
 


柘榴「はい!いやぁ、この方の過去は本当に哀れで美しい!その分弄りやすいってのもありましたけど」
 
 


なんでヘラヘラしてんだ…哀れで美しい?弄りやすい?
 



長谷部「貴様ッ…」
 
 


お前がコイツの何を知ってるって言うんだよ…。
 
 

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火狩 - 終わりでも続きみたいです。時間があれば更新してほしいです (8月17日 15時) (レス) @page16 id: 1ca09d8d18 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - 終わりなんですか...悲しいです.... (2022年3月22日 15時) (レス) @page16 id: 4c69a0ba50 (このIDを非表示/違反報告)
インマニエル - お、終わりにしないでくださいぃぃ!!続きがみ、見たいですぅぅ!! (2021年3月22日 16時) (レス) id: b8bed17887 (このIDを非表示/違反報告)
カナト - 私この話が大好きなので続きが楽しみです!何回も読み返すほどです(笑)更新楽しみにしています(*^^*)頑張ってください!気長に待たせていただきますね(*^^*) (2019年7月30日 0時) (レス) id: f191d1a880 (このIDを非表示/違反報告)
露っ子 - コメント失礼します。読んでて凄く面白かったです!私も刀剣女士のネタで書いていて、貴方みたいに上手く文で表したいと思いました!更新、頑張って下さい!待ってます! (2019年6月20日 20時) (レス) id: b611b0dcce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:霧雨柊月 | 作者ホームページ:霧雨柊月  
作成日時:2019年5月8日 18時

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