１５０話〜誠side〜 ページ3
俺は何て事を言ってしまったんだろう。
悲しそうなAの顔を見て、苛立って熱くなっていた心が、一気に冷静さを取り戻す。
俯いて黙るA。
両手は固く握りしめられていて、必死に何かを堪えている様子だった。
｢私は…｣
顔を上げたAはボロボロと涙をこぼす。
涙が溢れるAの目は、まっすぐに俺を見ていた。
｢私は…まこさんから離れるなんて…まこさん以外の人を選べば良かったなんて一度も思った事ない｣
誠｢A…｣
消え入りそうな、震えた声で訴えるAに、もの凄く胸が痛む。
｢はあ…｣
Aが一つため息をつき、目を伏せた瞬間に大粒の涙が落ちる。
そして再び顔を上げ、ゆっくりと口を開いた。
｢私は…不安だった。ちゃんとまこさんを支えられているのか。まこさんにとってプラスの存在なのか。少しだけ、女優さんやアナウンサーのような華やかな世界の人たちの方がお似合いなんじゃないかとも思った｣
｢だけど…｣
｢だけどどんなに迷っても、どんなに悩んでも、まこさんと離れるなんて選択肢は私の中には無かった！どんなに不安に押しつぶされそうでも、まこさん以外考えられなかった！｣
誠｢A…｣
大粒の涙を流しながら泣き叫ぶ姿に、俺は何も言えなくなる。
そしてそんなAに、ますますひどい事を言ってしまったのだと後悔の念が押し寄せた。
｢でも…まこさんには、私の一瞬の迷いも迷惑だったんですよね。…ごめんなさい。もう…何も言いませんから｣
そう言って唇を噛みしめ、精いっぱい笑って見せるAに、一抹の不安を覚えた。
誠｢A、俺…｣
｢困らせてしまってすみませんでした。取りあえず今日はもう休みますね。…おやすみなさい｣
俺の言葉も聞かず、Aは逃げるように部屋へと戻って行った。
ソファへ身を投げ出し、とんでもない事をした、と思わず顔を手で覆う。
お互いストレスが限界に近かったのは間違いない。普段穏やかなAがあんなに声を荒げるくらいなんだから。
だからと言って俺がAに言った事は許されない。
本当はあんな事思ってないんだ。
怒りに任せて思ってもない事を言ってしまったんだ。
俺じゃない他の男の所になんて言って欲しくない。
ずっとそばにいて欲しいんだ…
でも今は…お互い冷静にならないといけないよな。
明日の朝、練習に行く前にちゃんと話そう。
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晴日(プロフ) - ManAさん» 記者がどんな風に書いたのか気になりますよね(^_^)今じっくり考えてるところです。もうちょっとまっててくださいね！ (2014年12月26日 22時) (
レス) id: 64f701f18e (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - いよいよなんですね！それにしても、あの記者はどういう風に、載せたのでしょうか？笑更新待ってます (2014年12月26日 12時) (レス) id: 431fdc9fff (このIDを非表示/違反報告)
晴日(プロフ) - ManAさん» そうです(*^^*)いざという時は強いんです、女の人って(^^)主人公も、守られっぱなしじゃないんです(*^ー゜) (2014年12月17日 18時) (レス) id: 740bd5f89a (このIDを非表示/違反報告)
ManA(プロフ) - 主人公強い！笑笑やっぱり女っていざというとき強いんですかね？笑 (2014年12月16日 23時) (レス) id: 669658a306 (このIDを非表示/違反報告)
晴日(プロフ) - ManAさん» この先は、波風立てずにラブラブな生活をさせたいなーと思ってます(*^^*)記者はもう一回は出てくる予定ですよ(´ー｀) (2014年12月16日 6時) (レス) id: 740bd5f89a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：晴日 | 作成日時：2014年11月22日 2時
