第7話〜私の記憶〜 ページ7
Aside
え？私なんかでいいの？
とても驚いて目をぱちくりさせていると
リヴィウス)なんだ、気に入らないのか
なら、その辺で野垂れ死にするか？
どーせ、帰るところもないんだろ？
この人は何でもお見通しのようだ
嘘をつかなくてもいい
そう思える人に出会えたのは
初めてだった
私は涙がポロリとこぼれ落ちた
あれ？どーして私の目から雨が降るのだろう
リヴィウス)…A？
おい、どうしたんだ
A)…うっ、ひっぐ
すみません、私はまだ生きていてよいのですね
私はきっと嬉しいのだろう
やっと気付いてもらえたこの感動が嬉しくてたまらないのだろう
リヴィウス)俺はそろそろ、戻る
お前は俺の部屋を貸してやる
そこで寝ていろ
そう言って部屋の鍵を渡された
でも、どこに部屋があるのだろう
リヴィウス)大丈夫、俺の作業をしている隣の部屋だから何かあれば呼んでくれ
そう言って陛下は去っていった
私はとりあえず、陛下の部屋へ行くと
とても大きなベットにたくさんの装飾品が施されていた
私はこんなベットで寝たことがないので
どこで寝たらよいかわからず、とりあえず、
置いてあった、ソファーに眠ることにした
だけど、夜になると嫌というほど
思い出してしまう
あの時の記憶ー…
物心ついた時には私はもう一人だった
母親も知らなければ父親も知らない
孤独という言葉だけが私の心に染み付いており
大人達は私のことを避け、子供たちは
私をからかった
我慢ができなくなり怒り狂った私は
雨を呼び、風を呼び、そして雷を呼んだ
その時に私を止めようとたくさんの者が
武器を取り、やってきた
そこから先の記憶は私には無く
残ったのは身体に残った生々しい傷跡だけだった
『ガチャ…』
リヴィウス)まだ、起きてたのか
何でそんなところにいるんだ？
A)あ、あまり大きなベットで眠ったことがなくて
リヴィウス)なら、一緒に寝るか？
こいよ、隣に
そう言って陛下は私を隣で寝かせてくれた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：神姫 | 作成日時：2017年12月4日 1時
