第38話〜不思議な存在〜 ページ38
イラーダside
イラーダ)顔を上げて、A
君は何も悪いことをしていないじゃないですか
私は頭を下げ続けている
Aにそう言った
ようやく、頭をあげたと思ったら
目には涙を浮かべていた
私は泣き止ませようと
近くにあった花を摘んで渡そうとすると
A)摘まないでください…
その子たちも生きているので
そう言ってAは
私の手を掴んだ
イラーダ)君は…優しいんだね
その言葉にAは
にっこりと笑顔をみせてくれた
それから砂漠をこえ
オアシスを何度か辿り、ついに自分の国へ
帰ってきた
A)うわー、すごい市場！
イラーダさんの国はおもしろいですね
ファラハ)あの大国に比べたら対したことないだろ？
A)私、あの国に来てから
外の街へ出たことないんだ…
だから、今、とても楽しいよ
Aの言葉にファラハは
少し嬉しそうな顔をした
イラーダ)長旅でお疲れだと思いますが
私は明日から内陸のオアシスを転々とします
あなたにもぜひ来ていただきたいのですが
私の無理なお願いに
Aは答えてくれるのだろうか
私は少し心配をしたが
Aはすぐさま
A)はい、是非ともご同行させてください
ところでファラハさん！これはなんですか？
そう言ってAは市場のフルーツや置物を
ファラハに聞きながら
とても楽しんでいる様子であった
そしてその夜
私はファラハと2人で話をしていた
ファラハ)…私、あの国は嫌いですが
Aはとても好きです
変ですかね？
イラーダ)いや、変ではないと思うぞ
私も同感なんだ、一体何者なんだろうか
私はそんなことを考えながら
次の日の朝を迎えた
Aとファラハを連れて
私は何日もかけながらオアシスを転々とした
その度に持ってきた食料と水を分け与えたながら
ついに、最終目的地にたどり着いた
そこは街が半分以上砂に飲み込まれており
一番水が必要な土地であった
Aはこの土地を見て一体
何を思うのだろう私はそれが気になって仕方なかった
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作者名：神姫 | 作成日時：2017年12月4日 1時
