第29話〜君の元へ〜 ページ29
リヴィside
A…お願いだ
無事でいてくれ…
だけど、歌は
だんだんと消えていく
お願いだ、消えないでくれ
A…A!!
俺の願いは儚く
歌はプツリと消えてしまった
その途端に、歌に導かれていた俺は
路頭に迷った
リヴィ)…くそ、どっちに行けば
俺はわけも分からず
とにかく、走ろうとすると
『…そっちじゃないよ』
突然そんな声が聞こえた
俺は声の方に振り返ると
目を見開いた
だって、そこには
Aによく似た少女が立っていたからだ
リヴィ)…A？なのか？
俺の問いかけに
少女は何も答えずも言わず歩きだした
とにかく、少女に
ついていこう、俺の本能はそう言っている気がした
俺はその子に追いつこうと必死に歩いた
だが、まったく追いつけない
俺の方が歩幅は広いはずなのに
追いつくことが出来ないなんて
そう考えるとなんだか薄気味悪くなってきた
リヴィ)おい
俺はその場で立ち止まると
少女もピタリと止まった
リヴィ)俺はAに会いに来た
お前は、一体誰だ
俺の言葉に
少女は寂しそうな顔をして
『A…を…助けて』
そんな声がしたと思ったら
急に風が吹き、少女は姿を消した
そして、目の前には
大きな楓の木の下に誰かが倒れ込んでいた
俺は急いで駆け寄ると
そこにはAの姿があった
リヴィ)おい、A！
何があったんだ、なぁ、おい
俺はAの体を揺らしながら
問い詰めたが反応がない
矢が刺さっていたのだろうか
生々しい傷が至る所についている
一体誰にー…
すると、俺の胸にあたりが光出した
俺は急いで取り出すと
見たことない石のついたネックレスがそこにはあった
なんだこれ…
俺は急いでそのネックレスを外すと
その石はAの傷に向かって
光を飛ばした
すると、みるみるうちに
Aの傷は塞がり、消えていく
この石は、一体ー…
？)…リヴィ、
俺の名前を呼ぶ声が聞こえて
振り返るとそこには息を切らしたニケが立っていた
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作者名：神姫 | 作成日時：2017年12月4日 1時
