あなたから【粗品さん side】 (ページ4)

今日:7 hit、昨日:4 hit、合計:35,756 hit

4 ページ4

・

変わってないような、でもめちゃめちゃ綺麗になってるような、変な感じがして、落ち着かへんくて。

バイトっぽいキャピキャピした子がさっきまで俺らが載ってる雑誌を2人で読んでたって言ってきて、胸が跳ねる。

別れてからも、もしかしたらAは俺のことずっと好きでいてくれたんかなとか、気にしてくれてたんかなとか、都合のいい考えが頭に浮かぶ。

『…よく、テレビで拝見してます』

やから、そう言って営業スマイルを向けたAに何も返せへんくて、微妙な顔してまう。

そこからAはやっぱり気まずかったんかバイトっぽい子に任せて、裏へ引っ込んでもた。

でも、料理を持ってきてくれたのはAで、ちょっとでもええから話したくて、

粗｢あ、せっかくなんで料理についてのお話とか伺ってもいいですか？｣

って声をかける。

そしたら案の定、段取りに無いことやから、スタッフも慌て始めて。

でも、Aは

『…では、厨房のスタッフ呼んできますね？』

ってまた裏へ引っ込んでもた。

・