あなたから【粗品さん side】 (ページ13)

今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:35,754 hit

13 ページ13

・

『粗品さーん、おかゆ出来たで？』

やっぱりしんどかったんかいつの間にか寝てて、Aの声でうっすら目覚める。

『粗品さん、ペン片すで？』

俺の手からそっとシャーペンを取ってペンケースにしまう。

手が触れて、付き合ってた時の記憶が鮮明によみがえってきて。

粗｢…A、｣

『んー？』

その返事も好きやった。

あぁ、あかん、溢れてまう。

好きやったなって思ったらAの腕引っ張って抱きしめてた。

『ごめん！大丈夫？』

って起き上がろうとするけど、当然力強めて起き上がらせへん。

粗｢…懐かしいなぁ、この感じ。｣

Aが、小さく頷く。

その仕草だけでまた愛しさが込み上げてきて。

粗｢俺、まだ好きやねん…。たまーに夢にな、泣いてるA出てきて、抱きしめたいのにどうにも出来へんねん。｣

思わず、告白してしまった。

夢の話なんか、どうなったって一生するつもり無かったのに。

後悔して後悔しまくって、そんな中再会したA。

もう、離したくないねん。

『…粗品さん、私も好きやで？意識せーへんようにしてたけどな、別れてからもずっと好きやったん。』

…うそやん。

Aもまだ好いててくれたん？

嬉しすぎて、安心して体の力が抜けていくのがわかる。

電話して、想い伝えられて良かった…

そんな思いの中で、俺は意識を手放した…。

・