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人目を気にするということは、現在学園で行っている自分たちの所業を少なからず世間からは受け入れがたいものだと理解しているということ。絶対バレない、なんて保証は一切ないのに。それでも作り上げた自分の楽園を壊されないよう必死なのだ。異能者だけが集められた学園で、異能だけを見てその人全体を理解したような気になって、その人となりは全て無視して。
日本、ひいては世界全体で見たときに異質であるのは異能者の方なのにそれでもまるで自分たちが正義のような顔をしている。自分たちにとって都合の良い、小さな世界のなかで。人を見下しその上に立つことで、自分の足場を保っているのだ。私はあいつよりは大丈夫だと、下を見て安心する。そして成り立っていることに、その本当の意味に、気づいているのかはたまた気づいているが自分に都合が良いため気づいていないふりをしているのか。
駅方向に向かって歩いていると、しばらくして一軒古びた本屋が出てくる。取り扱っている本は昔のものばかり、店主も年老いた老女であり学園でここに来たことがある者はそう多くはないだろう(因みに古い書物や昔の歴史書等に興味のある甲斐田はこの書店に通っている)。
その本屋と次の店の間に丁度死角となるような場所がある。彼らはそこに身を隠し、そして甲斐田の異能を使った。異能のお陰で完全に姿を隠した彼らは急足で3組寮へ戻っていく。そしてAの部屋の前までやって来た。
各々が緊張した面持ちで部屋の前に立ち、インターホンを押す。しかし、何度鳴らしてもやはり中から返答はない。
「ローレンって鍵持ってたりしないの？」
「持ってたらここまで焦ってねーよ？」
「…甲斐田くんさ、この異能形変えれたりしないの？」
「しますけど。」
「鍵穴にこれ突っ込んで回して開けるのは？」
「それしかないね。」
「行け甲斐田！」
「…やってみます。」
甲斐田の異能はバリアを作ること、しかし例の一件で異能を覚醒状態にまで持っていけることが判明したためその形状を変えることができた。今この場面では1番の適任だと、全員が甲斐田へ注目する。
異能覚醒は伴って異能量の消費が激しい。そのため長くその状態を保つことは困難を生じる可能性が高い。それを理解しているため、甲斐田は意識を鍵穴へと集中させ指を繰る。
流石優秀な生徒と言うべきか、しばらくするとかちゃりと音が聞こえる。静かに鍵が開いた。
「Aー？」
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はるた。(プロフ) - purin1127yさん» コメントありがとうございます！自分ペースにはなりますがこれからも更新していきますので、よろしくお願いします！ (3月23日 11時) (
レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 蝶形苺_DIAさん» コメントありがとうございます！嬉しすぎるお言葉です😭 (3月23日 11時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
purin1127y(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます。無理しない程度に更新頑張ってください‼︎ (3月22日 3時) (レス) id: da4c80d9fc (このIDを非表示/違反報告)
蝶形苺_DIA(プロフ) - まっじでおもろい！小説家になれると思いますっ！更新楽しみにしてます😍 (3月19日 22時) (レス) @page47 id: b7f5c20393 (このIDを非表示/違反報告)
はるた。(プロフ) - 継森さん» コメントありがとうございます！こちらこそ、読んでいただいてありがとうございます！誤字のご指摘もありがとうございました、訂正いたしました！ (3月19日 22時) (レス) id: 1d5bdf50b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるた。 | 作成日時：2024年1月6日 22時
